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风起陇西(ふうきろうせい) 第十二計「門を閉ざして賊を捉(トラ)う」 高堂秉(コウドウヘイ)は李邈(リバク)に痺れ薬を飲ませ、自分が燭龍(ショクリュウ)だと明かして幕舎を後にした。 ちょうど伝令兵が戻ってきたが手遅れ、高堂秉は軍営の外から矢を放ち、李邈の暗殺に成功する。 一方、本部を破壊された五仙道は大祭酒・黄預(コウヨ)が密かに準備していた抜け道を使い、危ないところで脱出していた。 黄預は清風(セイフウ)嶺を五仙道の新たな陣営とした。 糜冲(ビチュウ)に成り済ました陳恭(チンキョウ)は燭龍がなぜ知らせてくれなかったのかと探りを入れたが、実は黄預は情報なら受け取っていたという。 「だが…時が違った」 そこへ配下がやって来た。 すると黄預は密書を受け取り、部屋へ戻ってしまう。 翟悦(テキエツ)は窓の隙間から黄預の様子を探った。 黄預は暗号を照らし合わせながら燭龍の密書を確認していたが、急に険しい顔になって出て行ってしまう。 そこで翟悦は窓から侵入、机の上にある密書を手に入れ、黄預が解読用の竹簡を隠した行李を開けた。 しかし中に入っていたのは太平天書(五仙道の典籍)、翟悦は仕方なく手当たり次第、竹簡を開いていたが、そこへ黄預が入ってくる。 実は燭龍の密書には″五仙道の高位にある蜀漢の密偵は女子″とあった。 蜀軍は撤収し、李邈の亡骸も司聞曹に戻った。 すでに容疑が晴れて南鄭に戻っていた馮膺(フウヨウ)は葬儀で荀詡(ジュンク)と再会、大局を鑑みて動いたと釈明する。 隠し事がある荀詡は適当にあしらったが、馮膺の目はごまかせなかった。 確かに今回の進攻で五仙道の巣窟を壊滅させたが、重要人物を取り逃がしたため実質的な収穫はない。 「山神(サンシン)廟の火はお前が放っただろう?」 馮膺は翟悦が五仙道の密偵だと知る数少ない人物だった。 しかし翟悦を守るためだけにここまでするはずがない。 馮膺はあくまで仮定として白帝が糜冲に成り済まして五仙道にいるのではないかと疑った。 「…誤解です」 「考え過ぎだろうか?」 すると馮膺は行き違いがあろうと命を救ってもらった恩は忘れないと言った。 李邈は敵の間諜に暗殺された英雄として弔われた。 会議では狐忠(コチュウ)が馮膺と義弟の孫令(ソンレイ)の潔白を報告、2人を職務に戻すという。 結局、廖会(リョウカイ)と馬盛(バセイ)の殺害事件も捜査は打ち切りとなり、うやむやなまま終結した。 すると狐忠は今回の進攻で反省すべき点が多いと戒め、夜襲前の山上廟の火事を問題視する。 「内部に五仙道と通じている者がいないか調べねばならぬ」 そこで馮膺はあえて荀詡に調査を任せることにした。 ↓(꒦ິ⌑꒦ີ)<姐夫~! 燭龍の情報で蜀漢の間諜が聖姑だと判明した。 関(カン)長老の知らせに陳恭は驚愕、聞けば黄預が密書を盗む翟悦の様子を目撃したという。 「大祭酒が今、尋問中だ」 「様子を見て来よう、私は間軍司の司馬だ、尋問なら経験がある」 陳恭は歩きながら気持ちを落ち着かせ、必死に平静を装った。 しかし牢では黄預が白状しない翟悦に業を煮やし、怒りに任せて鞭で打っている。 陳恭は慌てて大祭酒を制止、すると冷静になった黄預は経験豊富な糜冲に尋問を任せると決めた。 そこで陳恭は怪しまれないよう近づいて必ず助けると知らせたが、翟悦は夫を守るため豹変、暴言を浴びせかける。 「うるさい!恥知らずな曹魏の犬め!さっさと殺しなさいよ!」 これに黄預は逆上し、翟悦に無理やり神仙丹を飲ませてしまう。 神仙丹はゆっくりと身体を麻痺させ、抵抗する力を奪う薬だった。 さらに極度の興奮で恍惚になるという。 陳恭は表情を悟られまいとうつむき加減で話を聞きながら、涙をこらえるだけで精一杯だった。 李邈に寝返った陰輯(インシュウ)は馮膺の復帰に動揺していた。 そこで高堂秉に助けを求める。 「馮曹掾が調べれば私に行き着くはずだ…馬盛は…私が殺した」 「何だと?お前が殺した?!」 陰輯は李邈が強要したと釈明したが、その時、ちょうど部屋の前の道で立ち話をする荀詡と裴緒(ハイショ)に気づく。 実は青萍(セイヒョウ)計画の決行が明後日に迫っていた。 荀詡は定軍山へ行って白帝の逃げ道を作る必要がある。 裴緒は当日の当番が頭領だと気づき、協力することになった。 高堂秉は荀詡たちがまた何か企んでいると察し、ひとまず窓を閉めた。 「とんでもないことをしたな…限度があるだろう?越えてはならない一線がある」 「難を逃れる方法を考えてくれ!」 そこで高堂秉は教える代わりに定軍山に行く任務を譲って欲しいと頼んだ。 「問題ない!行ってくれ!」 すると高堂秉は馮膺の弱みが司聞曹だと指摘した。 創設から携わり権力を安定する基盤、その司聞曹の司聞司という重要な地位にいるのが陰輯だという。 馮膺は司聞曹のためなら人材を大切にするはず、捜査の手が及ぶより先に自白すべきだ。 「これから馮曹掾を訪ね、すべてを包み隠さず打ち明ければ良い」 その夜、黄預は糜冲を呼び出し、燭龍から届いた総成部の合言葉を渡した。 「青萍計画の決行はあさっての真夜中、明朝に出立せよ」 計画では糜冲が設計図を手に入れたら長老たちが追手を防ぐ。 糜冲はその間に裏庭へ逃げ、門は開かないが、東にある絶壁から竹鵲(チクジャク)で飛び降りることができた。 一方、黄預は定軍山の東の谷で糜冲を待つという。 しかしもし再会できない場合は糜冲が設計図を古澗(コカン)渓の入り口にある樟(クスノキ)の下に置くことになった。 そこへ燭龍が取りに来る。 「刻限は翌日の巳の3刻、決して時を違えてはならぬ」 ただし燭龍が設計図を持ってどうやって蜀を抜け出し天水へ戻のか、黄預も知らなかった。 「亥の刻に呼びに来る、牢へ来てくれ…余興を見せよう」 すると黄預は定軍山で死ぬことになる関長老と謝(シャ)長老の送別の宴に戻った。 つづく ( ;∀;)エエエ___ ようやく折り返しまで来たのに視聴意欲ががが… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.10.29 19:17:58
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