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驭鲛记之恰似故人归 The Blue Whisper 第5話 旧友と再会し、久しぶりに笑顔が戻った紀雲禾(ジーユンファ)。 長意(チャンイー)は少しでも雲禾が元気になればと思い直し、友人たちの出入りを認めることにした。 しかし雲苑(ウンエン)の警固を任されている羅策(ラサク)は尊主が一体、紀雲禾をどうしたいのか分からず混乱してしまう。 一方、洛錦桑(ルオジンサン)は青(セイ)姫でも雲禾を治せないと知り、深く失望した。 「青羽鸞鳥(セイウランチョウ)が空明(コウメイ)より役立たずなんて(ボソッ」 離殊(リシュ)は暴言を吐いた洛洛を叱り、青姫のこと本当は方法があるはずだと言った。 すると青姫は岱輿(タイヨ)にある玉露霊芝(ギョクロレイシ)が手に入れば少しは命を長らえられるかもしれないという。 「たとえ1日でもいいわ、ありがとう前輩!」 雪三月(セツサンゲツ)は離殊に家を守るよう頼み、飛び出して行った。 寧清(ネイセイ)は今日も激しい痛みを伴う塗り薬を持って仙姫府にやって来た。 すると順徳仙姫(ジュントクセンキ)・汝菱(ジョリョウ)は治療を受ける代わりに褒美が欲しいという。 「師父と同じ強い法術が欲しいのです」 「お前が望むなら何でも与えよう」 「では全ての御霊師を自由に使っても?」 「もちろんだ」 洛洛が嬉しそうに雲苑にやって来た。 こうして自由に雲禾に会えるのも長意の誤解が解けたからだと思ったが、雲禾は違うという。 「どうして本当のことを話さないの?」 「私を恨んでいてもこんなに優しいのよ?真相を知ったらどうなるか…」 雲禾は北淵の尊主となった長意はもはや自分だけの大尾巴魚(ダーウェイバーユー)ではないと言った。 「でももう大丈夫、私たちが何とかするから!」 「ふふ…洛洛、こうしてあなたに会えるって素敵ね」 一方、離殊は三月が気になって上の空、得意料理さえ失敗してしまう。 すると呆れた青姫は家なら自分が守ると安心させ、三月を探しに行くよう背中を押した。 洛洛は三月が戻るまでひとまず空明をおだてて雲禾の治療をさせることにした。 そこで居所に汁物を差し入れ、忙しい空明のため手伝いたいと申し出る。 「薬を煎じるくらいはできるわ!」 「そんな簡単な仕事じゃない、一瞬も目を離せないんだぞ?」 「分かった!一瞬たりとも離さない!」 すると洛洛は土瓶をじっと見つめ、瞬きもしなかった。 空明は主に忠実な仙侍だと感心したが、洛洛は雲禾から″衆生に貴賤はない″と教えられたという。 「私たちは主従じゃなく一番の友であり仲間なの、親友に尽くすのは当然でしょう? あなたにもいる?親友や兄弟分が…あ、長意は数えないでいいから」 「…過去にはいた」 「えー?死んだの?!マジか…でも私がいるわ!元気出して!」 ね!>(๑•̀ㅂ•́)و✧ ( ̄▽ ̄;)<おおう… 林昊青(リンコウセイ)は仙師の絵姿を利用して仙姫をあおったが、そのせいで次の解毒薬は遅れると連絡が来た。 「こうなればあえて危険を犯さねば…」 そこで再び仙姫を訪ね、今度は北淵を平定すべきだとけしかける。 「私が仙姫の代わりに北淵を征伐します!」 「認めるわ、その代わり紀雲禾を殺して!」 すると汝菱は言葉に詰まった林昊青を法術で吹き飛ばし、顔を足で踏みつけた。 「私につくなら誠意を見せるのね…」 万花谷ではここ数日、御霊師が謎の病で相次いで死亡していた。 北淵から流れてきた噂では″寒霜(カンソウ)″という病が原因らしい。 万花谷に不安が広まる中、鹿台(ロクタイ)山からようやく戻ってきた谷主が北淵を攻めると言い出した。 長老たちは反対したが、林昊青は相談ではなく軍令だと一喝、反感を買ってしまう。 実は長老たちも自分たちが寒霜で操られているという事実を知らずにいた。 寧清は林昊青を刺激するため、解毒薬を遅らせ、寒霜の噂を流した。 思惑通り焦った林昊青は北淵の討伐を決めたという。 霊力はこれで殺伐の気を得られると喜んだが、近頃、寧清はどこか上の空だった。 一方、万花谷から宣戦布告を受けた北淵も一致団結していた。 長意は自ら前線に立ち戦うと宣言、仙友たちも尊主と一緒に北淵を守ると誓う。 そこで長意は雲禾の耳に入らないよう軍務は大殿で話し合うと決めた。 しかし青姫と一緒に見舞いに来た洛洛が早速、雲禾に報告してしまう。 すると雲禾は林昊青の行動を訝しんだ。 「変ね…林昊青なら順徳と北淵の争いをあえて傍観し、漁夫の利を狙うはずよ?」 「まあどっちにしても青姫がいれば私たちは無敵よ!」 「ちょっと…1瓶の酒と1杯の甘酒で看病に果し合い、雑談まで付き合わされるの?」 青姫は調子が良すぎると呆れたが、洛洛はあの酒なら命懸けで造ったと訴える。 「あの日、空明と修練して何とか生き延びてね、お陰で美人になったの! あの時、光が差して、空明をこうやって押し倒して…」 (  ̄꒳ ̄)<離殊にその能力があれば苦労しないのにねえ~@青 ( ̄ェ ̄;)<修練って…押し倒したってそういうことなの?@雲 洛洛は雲禾のため空明の居所に足しげく通っていた。 すると洛洛は美人になるためまた一緒に″修練″したいという。 「修練したいのは美人になるためなのか?」 「うん」 空明は落胆し、仕方なく準備しておいた洛洛への贈り物だけ渡して追い返した。 「わあ~良い香り!」 珊瑚の粉をもらった洛洛は雲禾以外の人から初めて何かをもらったと喜び、空明の頬に口づけしてしまう。 「本にあったお礼の仕方よ!間違ってる?」 洛洛は呆然とする空明など気にする様子もなく、嬉しそうに帰って行った。 長意は自ら雲禾のために薬草を採りに出かけていた。 そうとは知らず雲禾は苦そうな薬だと顔をしかめながら、気休めと分かっていても飲むしかない。 「長意、林昊青が攻めてきたらどうするの?」 「心配するな、下手な根回しも必要ない」 すると長意はまた大殿に戻ってしまう。 「いいわ、どうせ私はもう戦えないし…」 そこで雲禾は何もできない代わりに長意のために鎖帷子(カタビラ)を作った。 ↓ラバちゃんが〜夜なべ〜をして…編んでいますw 岱輿に到着した三月は霊芝を発見、しかし偶然にも天君たちとかち合った。 「友の命を救うためです、譲ってください」 「譲るのは構わぬ、ただし触れてはならぬ」 実は玉露霊芝は霊性があり、成長を阻止すればすさまじい力で反撃してくるという。 「成熟を待ってから摘むしかない」 汝鈞が試しに石を投げてみると、霊芝の霊力により粉々になってしまう。 汝鈞は霊芝を必要としているのがあの紀護法だと知った。 まさかそれほどの反発に苦しんでいたとは知らず、自分も縁ある紀護法を助けたいと願う。 そこで霊芝が成長するまで自分の居所で待つよう勧めたが、三月はこの場で霊芝を見守りたいと遠慮した。 一方、離殊は大歓(タイカン)と小歓(ショウカン)と一緒に三月を探していた。 しかし大歓と小歓は嗅覚で三月が他の男といると気づき、咄嗟に東の方角だと嘘をついてしまう。 翌朝、軍務を終えた長意が雲苑に戻って来た。 すると雲禾の顔色が悪いと気づき、糖蒜(トウサン)を卓に出す。 「私の好物を覚えていてくれたの?」 素直になれない長意は自分が食べたいだけだと嘘をつき、苦手なにんにくを食べる羽目になった。 「ふふ、糖蒜に免じて贈り物をあげるわ」 雲禾は鎖帷子を招喚し、これで少しでも身を守って欲しいという。 「こんな物で機嫌を取るつもりか?」 「要らないならいいの」 しかし長意は慌てて受け取った。 「…まだ用がある、遅くなるから待たなくていい」 雲禾は笑顔で送り出したが、鎖帷子に霊力を使ったせいで体力を激しく消耗していた。 つづく (  ̄꒳ ̄)まだまだ引っ張る…w お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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