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驭鲛记之恰似故人归 The Blue Whisper 最終話 長意(チャンイー)は生きていた。 天君・汝鈞(ジョキン)の菩提樹の実が凍結を解きながら経脈を修復、長意は鮫尾を取り戻し、霊力が回復したという。 こうして危機一髪だった紀雲禾(ジーユンファ)を救った長意、しかし妖魔と化した汝菱(ジョリョウ)は不敵な笑みを浮かべた。 「鮫尾が戻れば世間の邪念に勝てるとでも?!」 すると邪念を操る鈴の音が北淵の地に鳴り響いた。 その頃、洛錦桑(ルオジンサン)は蝶の姿で戦場を飛び回り、愛しい空明(コウメイ)を探していた。 空明は操られた仲間たちに目を覚ますよう訴えていたが、突然、前方から我を失った姫成羽(キセイウ)が迫ってくる。 弟弟子に手を出せず呆然と立ちすくむ空明、その時、洛洛が人像に戻って空明の盾となり、姫成羽に刺されてしまう。 「…成羽uuuuuuuu!」 空明は姫成羽を掌で吹き飛ばし、洛洛を抱き止めた。 「あなたは私にとって霊石より大事だと分かったわ…」 洛洛は最後にうっすら笑みを浮かべ、空明の腕の中でそっと目を閉じてしまう。 驚いた空明は泣きながら霊力を与え続けたが、そんな2人に向かって敵兵の剣が飛んで来た。 すると姫成羽が咄嗟に飛び出し、身を挺して師兄を守る。 姫成羽は心魂を操られながらも師兄の怒号を聞いてわずかに良心を取り戻していた。 ( ๑≧ꇴ≦)るおるおーっ!って、姫成羽って生きてたの?! 雲禾と長意は力を合わせ汝菱に挑んだ。 激しい攻防が続く中、やがて雲禾は汝菱の鈴を取り上げ、目の前で粉々に砕いてみせる。 すると操られていた弟子たちが一斉に我に返り、戦いは収束した。 しかし目を覚ました思語(シギョ)が林昊青(リンコウセイ)の姿がないことに気づく。 実は林昊青は別の場所にいた。 「あはははは~!鈴を壊せば終わるとでも思ったの?!」 高笑いした汝菱は別の鈴を招喚、合図を送ってしまう。 「あの鈴が操るのは単なる傀儡(クグツ)、でも魔気で作った鈴は破壊できないわ 林昊青にぴったりでしょう?」 「師兄?…長意、天君が危険だわ」 雲禾は林昊青の狙いが天君だと気づき、長意に汝菱を任せた。 汝菱に心魂を操られた林昊青は殞魔(インマ)陣を開こうとしている天君を背後から襲おうとしていた。 しかし危ないところで雲禾が現れ、師兄を阻止する。 「天君、ここは私にお任せ下さい!」 一方、長意は汝菱を追い詰め、最後は鮫尾の一撃で陣の中に放り込んだ。 その頃、天君を守っていた雲禾は師兄と差し違えていた。 思わず顔を背けた雲禾、しかし刺されたのは林昊青だけで雲禾は無事だと気づく。 「師兄っ…」 「雲禾…私はこの巨大な碁盤の中に捕らわれてしまった… だが最後の力を大切な人のために使える…これで死んでも悔いはない… ″怖くはない、私が雲禾を守る″…」 林昊青は幼い時に師妹に誓った約束を果たし、崖から身を投げた。 ( ๑≧ꇴ≦)師兄nnnnnnnnnnn! 殞魔陣を開いた汝鈞は姉を封印するため、雲禾と一緒に駆けつけた。 陣に捕らわれた汝菱は弟の仕打ちに激怒、恩知らずには天地を掌握する資格はないと暴言を吐く。 「身は滅んでも術と魂は滅ばない!そうよ、風となって1人残らず殺す! この四海八荒(シカイハッコウ)を道連れにしてやる!」 その時、汝菱は自ら身体を消散させ、魔気となって衆生に復讐しようとした。 雲禾は咄嗟に長意を突き飛ばすと、その隙に九尾狐となって陣に飛び込んでしまう。 「風になるというなら私が全て受け止める、共に滅ぼうとも構わない」 雲禾は全ての魔気を自分の身体に取り込むと、琉璃心灯を封じた。 「ごめんなさい長意、こうするしかないの」 すると雲禾はどこかへ消えてしまう。 雲禾は火口へやって来た。 そして琉璃心灯を放り込み、心灯で天地の火をおこしてあらゆる悪を焼き尽くすと決める。 すると長意が駆けつけ雲禾を引き止めた。 「雲禾!悪を滅ぼすために、また犠牲になるつもりか?!」 「順徳が死なないと平和は訪れない…」 「なら私も飛び込む!」 しかし雲禾は自分が飛び込んだ後、封印して噴火を防げるのは鮫族の権杖(ケンジョウ)を使える長意だけだという。 「辛いでしょうけど、信頼できるのはあなただけなの…長意、これは私の選択よ 安心して、心灯が守ってくれるから私は死なない、魔気が消滅したら戻る方法を見つけ出すから… 将来はあらゆる困難を共に乗り越えましょう」 「分かった、では約束してくれ」 長意は雲禾に唇を重ね、再び鮫珠を渡した。 「鮫珠があれば私を忘れない、私は永遠に君の大尾巴魚(ダーウェイバーユー)だ、帰りを待っている 鮫人は生涯、独りの相手と添い遂げる」 「約束するわ、どんなことがあろうと必ず戻る道を見つけると… だって私の居場所はあなたのそばしかないんだもの でも私のために北淵に留まらないで、遊歴して世の中を見て欲しいから…いいわね」 「分かった、約束するよ」 こうして雲禾は長意から手を離し、火口へ身を投げた。 北淵に平和が戻った。 しかし空明はまだ洛洛を抱きしめたまま涙に暮れている。 「私に責任を取りたくないのか?」 「…高くつくの?」 「洛洛?!」 意識が戻った洛洛は晴れ渡る空を見上げ、すでに何もかもが終わったと気づいた。 ( ๑≧ꇴ≦)洛洛、生きてたのかーい@絶叫w 長意は火口を氷で閉ざした。 その場からなかなか離れることができない長意、そこへ天君がやって来る。 「やっと分かった、父が遺した百万の神兵とは謎の部隊ではなかった 悪と戦うあらゆる者たち、つまりそなたたちだったのだな だが紀雲禾が犠牲になるとは思わなかった、すまない」 「天君は関係ありません、雲禾がこうと決めたら誰も止められない だが彼女は必ず約束を守るでしょう」 しかし魔気が消えるまで100年か1000年か、もしくは1万年か、天君にも分からないという。 すると長意は東海の封印を解き、万花谷を見守って欲しいと頼んだ。 「北淵なら卿瑤(ケイヨウ)がいれば安心でしょう」 こうして長意は尊主の座を卿瑤に譲り、独り旅立った。 洛洛は空明と結婚、その日、待ちきれずに仙師府を訪ねた。 姫寧(キネイ)は天君が仙師と審議中だと止めたが、ちょうど2人が外へ出て来る。 「洛洛?!」 仙師府に復帰した空明は仙師として忙しい毎日を送っていた。 すると洛洛が意味ありげに自分のお腹を指さしている。 「空腹なら家に帰ろう」 「私じゃない…ふふ、もう父親よ」 喜んだ空明は人目もはばからず洛洛を抱き上げ、喜んだ。 洛洛の慶事は北淵にも届いた。 微妍(ビゲン)は尊主もそろそろ伴侶を見つけてはどうかと言ったが、卿瑤は北淵の平和だけで十分、心が満たされているという。 その頃、天君は菩提樹を眺めながら姉を思い出していた。 合虚(コウキョ)神君は未だ順徳のことが諦められないのだと分かったが、時には過去を振り返ることも必要だという。 「今日はやけに機嫌が良いな、吉報か?」 「飛廉(ヒレン)と雷沢(ライタク)が復活したと聞けば元気にもなります」 「それは良かった!万花谷の雪(セツ)統領にも知らせよう! だが離殊(リシュ)世子の逝去が悔やまれるな…」 すると合虚はここへ来る途中で月下(ゲッカ)仙君と出くわし、もう一つ朗報を聞いたという。 「いや、やはり秘密にしましょう、相思相愛の者たちを驚かせてやりたい」 三月(サンゲツ)は今日も離殊が遺したかんざしを髪に挿していた。 するといつも遊びに来る黒猫が庭先に現れたが、今日に限ってどこかへ行ってしまう。 三月は仕方なく干物を持ってあとを追いかけると、やがて大きな藤の木の下で猫を捕まえた。 「今日はどうしたの?」 「美しい毛並みにしなやかな体、大切に飼われていますね」 「…誰なの?!」 三月は勝手に入って来た男の声に腹を立てて振り返ったが、我が目を疑い呆然となった。 「人間界から来た新弟子だ、なぜかここに迷い込んでしまって… 君も弟子だろう?万花谷で最強だという雪統領に憧れている 彼女の好みを知っているかい?歓心を買って気に入られたら感謝するよ」 その新弟子は離殊とうり二つだった。 ( ๑≧ꇴ≦)てっきり黒猫が生まれ変わりだと思ってたー! 思語は雪統領が無事に離殊の生まれ変わりと再会したのを見届け、谷主に報告した。 「奴の絵姿を見た時、天の計らいだと思った、三月の弟子にしよう」 崖から身を投げた林昊青は命拾いしていた。 しかし重傷を負って歩けなくなり、かつての父のように車椅子での生活を余儀なくされている。 思語は三月と離殊の幸せな結末を喜びながらも、そんな谷主の姿を見ると胸が痛んだ。 「万花谷は残っているし、お前もいる、それで十分だ」 「でも谷主ご自身は?」 「私?歩けないが思うまま生きられている、本来の自分に戻れたのだ、お前も喜んでくれ それより雲禾と長意の新たな情報はあるか?」 「火山に動きはありません、長意も人間界へ行ったきりです、探ってみますか?」 「いや忘れてくれ」 すると林昊青は良い天気なので散歩へ行こうと笑った。 ( ๑≧ꇴ≦)師兄、生きてたのかーい!@絶叫その2 その頃、長意はかつて雲禾と一緒に人間界を眺めた崖の上に立っていた。 あれは成婚の夜のこと、今でも昨日のことのように覚えている。 雲禾は来世では尊主や護法ではなく、普通の夫婦として温かい家庭を築きたいと願い事をしていた。 『春は夜桜、夏は満天の星、秋は満月、冬は初雪を楽しみたい 春夏秋冬ずっと一緒よ、けっしてそばを離れない』 …雲禾、君は私の心に咲いた最も美しい花だ …私たちの過去は愛に満ちていた …2人で自由に憧れ、手を携えて逃げたが、お互いを誤解した …紆余曲折を経て再会し、君に私の烙印をつけた …1度ならずも2度も君を失い、そして1度ならずも2度も君を待った …私は信じていた、必ずまた会えると 「チャンイー、私たちの馴れ初めはおとぎ話みたいね」 長意と雲禾は再び巡り合い、東海を見渡す崖の上にいた。 「それであなたの鮫尾は?」 「君が初めて見た時とすっかり変わらないよ…でも君はまだ見たことがなかったね」 「不思議だったの、あなたがなぜそんなに純粋で無邪気なのか… 確かに広大な海の前では全てが小さく見える、険しい道も波しぶきと同じ、すぐに過ぎ去るのね」 「これからは大空の下で共に生きよう、雲禾…もう2度と離れない」 「ねえ…どっちが早く泳げるか試してみない?」 すると雲禾と長意は手をつないで東海に飛び込んだ。 海面から飛び上がった2人の鮫尾は夕陽に照らされ、美しく輝いている。 終わり ( ๑≧ꇴ≦)終わったあぁぁぁぁぁぁぁ! 配信当時はなぜ雲禾が生まれ変わったのか良く分からなかったけれど、ようやくこれで個人的にも完結できました! では次は安楽伝でお会いしましょう~(^ꇴ^)ノ″ ←勝手に決めているw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[馭鮫記(ギョコウキ)後編:月に愛を誓う 全20話] カテゴリの最新記事
●じんつーさんへ
>それにしても生き返りの人が多すぎるwww ここまで丸く収めたドラマも珍しいよね 長意と山猫王子は生き返るフラグあったけど、ルオルオと師兄にはびっくりしたわ >ドラマ「アオハライド」 無料公開分の1話だけ見た! コウがうーさんをこう🫳…上から…ギュッと押しつぶした感じに見えるw 舞台の「北斗の拳」?!ええええー! あ〜!舞台といえば思い出した!「最遊記」見るのわ忘れた(꒦ິ⌑꒦ີ) そうそう!すっかり忘れてたけど、wowowで聖飢魔IIライブ見たわwwwww ======= ●ぽんぽんさんへ こちらこそ、いつも律儀にお付き合いくださり感謝です(^ꇴ^)v 次は是非、バイルーとの共演をお楽しみくださいwwwww >長意の妄想ですか? 最後のシーンは蘇ったラバちゃんと長意のシーンです >ラバちゃんにも魚の尾が付いてたのは何故?(笑) ラバちゃんは鮫珠で蘇ったので、今回は鮫人です 鮫珠のおかげで長意のことは覚えていたようですが、2人の馴れ初めを説明していたところを見ると、記憶はないようですね そう言えば配信当時は300年後と見たような気がしましたが、字幕にはありませんでしたね >クマ〜のドラマ見るとします。 なぜだろう…馬に乗ったクマーというだけで惚れてしまうwww でもツベの歌うクマーで気のせいだと分かるw しばらくあらすじは星漢だけとなります そろそろフライングして先を見てしまいそうだわw 次回作wは年末?ヤンミーとシューカイの28の予定です 他に新作があれば前倒しで〜(^ꇴ^)ノ (2023.09.19 10:27:53) |