ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚
学生のころからロックが好きで、プレスリーやビートルズ、ローリングストーンズなどのロックンロールに続いて、レッドツエッペリン、クイーン、キッスなどのハードロックや、キングクリムソン、ピンクフロイドなどのプログレッシブロックにはまっていました。しかし、30-40代になって仕事が忙しくなってストレスが多くなってくると、何かロックがしんどく響くようになり、エリッククラプトンのオーシャンブルーバードを聞いたのをきっかけにブルースに傾斜するようになりました。最初はこの名盤はドラッグ中毒におぼれたクラプトンの悲喜こもごもの人生経験を反映したものと理解していました。ただ、よくよく名盤が生まれた周辺を辿っていくと、そのルーツとしてオールマン・ブラザーズ・バンドのフィルモア・イーストライブに行き当たったのでした。天才的なデュエイン・オールマンに対して、何度もエリッククラプトンが共演を申し込んでいたのも頷けます。ストーミー・マンデイを初めて聴いた時は雷に打たれたような衝撃を受けました。ちょっと人生に疲れた中年にこれ以上、心に刺さる名曲はないのではないでしょうか。ブルースロックというジャンルがあるのを知ったのもこの時です。このジャンルで色んな演奏を聞くうちに心に残ったのが、ロリーギャラガーのブルースです。ゆったりとしたリズムの中で根知濃いギターソロが何とも言えません。そして、さらにブルースの源流を求めていくと、これだと感じる名盤に出会いました。余りにも有名な定番中の定番で申し訳ありませんが、BBキングのライブ・アット・ザリーガルです。1964年にブルースの王者が最も脂ののった時期にシカゴのリーガル劇場で行ったライブ録音盤です。シカゴだからこそと思える素晴らしい曲展開がたまりません。色々聞きたい名盤は沢山あるでしょうが、出会うまでが大変です。私は現在71歳ですが、人生を深く味わって来られたミドル、シニアの方々にお薦めしたい4曲です。因みにジャズではウィントンケリーとレッドガーランドが好きです。