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上海でのガイド
茅(マオ)建平さんの話(1) 上海と聞くと妙に親近感を覚える。まず最初に思い浮かべるのが「上海帰りのリル」。それから井上陽水の歌に「なぜか上海」というのもあった。先日解散した自由劇場という劇団の代表作に「上海バンスキング」という有名な芝居があるし、井上ひさしとこまつ座が「シャンハイ・ムーン」という、魯迅をテーマにした芝居を二・三年前にやってた。・・・で、歌や芝居になるくらいだから日本との関わりも深く、独特の情緒をもった街なのだろう。 上海の街はただ歩くだけで酔ってしまう。北京を越えて中国最大の都市。とにかく人が多い。威勢のいい雑踏がどこにいても聞こえてくる。かつてのイギリス租界、フランス租界のクラシックな建物が、長江につながる黄浦江の泥水のような水面に向かって立ち並んでいる。そこから大通りに入ると賑やかな商店街だ。赤や黄の看板に描かれた文字は全て漢字で、しかも金色。商店街から小さな路地に一歩入ると、崩れかけた煉瓦作りの建物や汚れたアパート。対象的な風景が一枚の紙の左と右、表と裏に描かれたような街だ。そしてそのミスマッチな風景が上海のノスタルジアをつくりだしているのだろう。 そんな上海の街をガイドしてくれたのは茅建平さん。日本語がうまい。7日と10日の二日間、バスで市内を巡りながら次のようなことを話してくれた。 上海の人口はおよそ1420万人。大阪と横浜が姉妹都市になっている。主な農業は米、麦、菜種、野菜。一年に米を二回、麦を一回の三毛作。ブドウ、スイカ、桃も少し作っている。 上海はいま建設ラッシュで古い建物や畑を壊して新しい建物を建てている。 会社や国が建てた賃貸アパートは2DKで月2百円くらいの家賃。最近では分譲住宅は最高級の一億円くらいから三千万円くらいのが建っている。上海の平均的サラリーマンの月収が一万円から一万五千円くらいだから破格に高い値段だ。 新しいのも古いのも建物は煉瓦造りが多い。地震がほとんどないからだ。竹の足場を組んでどんな高層建築も作ってしまう。法律で6階まではエレベーターが要らないので6階建ての建物が多い。また、平均海抜は4メートルほどなので少し掘ると水が出る。 通勤は自転車やオートバイ、バスなどを使い、自家用車を使う人はいない。 タクシーは多く走っている。ワーゲンとシャレードの二種類。基本料金はシャレードが10.8元、ワーゲンは14.4元。客は助手席に乗ることが多い。一つは前の席に乗るのが好きだから、もう一つの理由は道案内のため。 上海にはタクシー会社が五百軒ほどあり、運転手は会社に月1万円払って車を借りる。あとは自分の取り分になるが、運転手の数が多いので一台を二人で使ったりする。 上海を走る車のナンバープレートには「さんずいに戸」という字が書いてある。これは「フ」と読んで、魚を取る道具を意味する。上海の別名だ。 上海には去年地下鉄が開通した。どこまで乗っても2元で、夜9時頃まで運行している。(実は10時までだった)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2001年11月26日 23時41分53秒
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