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編集後記
●中国から帰ってきて間もなく、NHKのテレビドラマで「大地の子」というのを再放送していた。なんとタイムリーなことかと、毎晩テレビにくぎづけになった。 ●遠い中学の頃、社会科の勉強をしながら、長い歴史を通して中国や韓国(朝鮮)は、ずっと日本の先生みたいだったんだな、と感じたことを今も覚えている。四千年という時間の中で、戦後五十年の物質文化のみで国家を捉えるのはあまりに短絡的という気がしてならない。 ●実際に中国へ行ってみて、隣国であるはずの中国について殆ど知らない自分に驚かされた。頭にあるのは教科書に書かれていたことだけで、人々の習慣や風土、生活様式などの生きた知識がほとんどない。それは中国だけでなく、韓国や東南アジアなどについても同じことがいえるだろう。同じアジア人でありながら、自分はこうもアジアについて知らないのか、と。 ●旅をしているといまだ生々しい戦争の傷跡に遭遇することがある。 ●歴史の認識については人それぞれ個人差があるだろうが、つい五十年前に起こった事実を「過去」という二文字にかたづけてあっけらかんと旅をする気にはなれない。習慣も文化も違うところで、日本国内を旅するのと同じ態度で旅をするのはあまりに無神経だろう。 ●寧波空港で飛行機を待っている間、同行の数名が酒を飲んでいたが、これを日本国内に置き換えれば、暴走族がたむろしているのとあまり変わらないだろう。日本人はどこへ行くのも集団で酒と女がなくてはならないという世界の一般論に、自分も荷担しているのかと思うとさすがに嫌悪を覚える。 ●近所の老人と、今回の中国旅行について話した。老人は戦争中に中国で兵役を務めたらしく、私たちが訪れた寧波や上海での体験を語ってくれた。 ●ほんの三泊四日でみかんを視察した今回の旅行だが、いろいろなことを考えるきっかけとなった。 ●そんなわけで少しシビアな気分になっている矢先、地元で妙なことを耳にした。 ●あるN業委員さんに頭を叩かれ、足蹴りされたという人がいる。被害者にはハンディがあり、もしそれが事実なら、その様な人に暴力行為を行うことは弱い者いじめであり、地位のある人の行為とは思えない。出処進退に関わる問題である。そうでなければ、推薦した自治会等、何故その様な人を選任したのか、疑問が残るのではないだろうか。どうか事実でないことを祈っている。 ☆ ☆ ☆ これで、世紀末農民的中国紀行は全部おわりです。長らくのご愛読ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2001年12月12日 12時42分18秒
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