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テーマ:中国旅行(113)
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サンタナが停まったのは【さんずいに耳】源県の政府の前だった。広い2車線の道路の両側にはグリーンベルトが整備され白い街路灯が整然と並んでいる。赤・緑・白の3色で舗装された歩道まである。両側の建物もきれいで、なんだか映画のロケ・セットのような雰囲気の街だ。まるでUSAの田舎町へ来たような錯覚を覚える。
しかし、歩いている人たちは紛れもなく中国人だ。それも青い民族衣装を着た人が多い。顔はちょっと色黒なのだが、何族なのかは見当も付かない。 運転手が携帯電話で誰かと連絡を取っていると思ったら、1ブロックほど手前で若い男女が手を振っている。そこまで引き返して、路地に駐車した。 whさんが、 「男性は運転手の大学の同級生です。最近結婚したばかりです」 と二人を紹介してくれる。 「あの人は、ここの政府に勤めているの?」 「そうです」 なるほどwhさんの計画は、旅行先の地元に住んでいる知人を訪ねて行き、その友人に現地の情報を聞いて宿舎や食事の場所を決めるという方法のようだ。 挨拶が終わったところで、tetywestは我慢の限界に達していた。 「whさん、この近くにトイレがあるかどうか訊いてくれる?」 どうやら、その夫婦のマンションへと案内してくれるようだ。 サンタナが駐車した路地を30mほど入ると、塀に囲まれた敷地の中に4・5階建ての鉄筋コンクリートのマンションが2棟建っている。入り口には鉄柵の門があり、警備員が見張っている。警備員は入り口の小屋で寝泊りしているようだった。マンションの窓には最上階まで鉄格子が嵌め込まれていた。ここのセキュリティも、日本では考えられないくらい厳重だった。 マンションは1階に2世帯が住む形式になっていて、友人夫婦の部屋は門から一番奥の建物の奥側の1階だった。部屋に案内されると、まずtetywestが場所を教えてもらってトイレに駆け込んだ。そこはバスルームと兼用の部屋で、浴槽、シャワー、洗濯機、洋式トイレが備え付けられていた。しかしバスタブは普段使っていないようで、金ダライや化粧品置き場になっていた。 すっきりしたところで、ソファーを勧められて奥さんがお茶を入れてくれる。tetywestは中国の家庭にお邪魔するのはこれが二回目だったのだが、家内にとっては初めての経験なので興味津々のようだ。 案内された部屋は南北に窓がある建物いっぱいの幅の広いダイニングルームで、ソファーとテーブルが置いてある。床はぴかぴかに磨かれた大理石だった。ソファーと反対側の壁には大きなTVとVTRのセットがあり、鉢植えの観葉植物がさりげなく数箇所に配置されていて、いかにも新婚さんのスイート・ホームらしい素敵な雰囲気だった。壁には結婚式のプレゼントか何かだろう、大きな扇が飾ってある。 運転手の友人のマンション バスルームへ行くには、ダイニングルームから廊下へ出るようになっているのだが、その廊下も鉄格子の窓の内側にある。火鉢にそっくりな形をした黒い素焼きの植木鉢が並べられていて、野生ランを10種類ほど育てている。運転手は友人の奥さんに品種の説明をしてもらっていた。雲南省は野生ランの宝庫と言われていて、その趣味のある人にとってはおそらく垂涎の品種なのだろうが、tetywestにはどれも同じにしか見えない。 あまりうろうろと歩き回ることもできないのでそれ以外の部屋は確認していないのだが、ベッドルームとキッチン以外にまだ2つの部屋がありそうだった。延べ床面積は150平方メートルくらいだろうか・・・家内はこのマンションがかなり気に入ったようで、 「こんなところに一度でいいから住んでみたいわ。それに夏でもクーラーは要らないし」 「その代わり、冬はきっと寒いよ」 「そうかな、ねえwhさん、この辺は冬に雪が降るの?」 「時々降ります。寒いのは香川県と同じくらいです」 と言われても諦め切れない様子だった。 ご主人が、 「これをどうぞお食べください(おそらくそう言ったのだろうと想像するのだが)」 と月餅を勧めてくれる。その前に奥さんがスイカの種を出してくれ、ご主人が胡桃の殻を割って中身を取り出してくれる。お茶がなくなるとお湯を注ぎ足してくれる・・・と至れり尽くせりの接待を受けていたのだ。びっくりするほど大きな月餅だったので、家内と半分ずつ頂くことにした。 大きな月餅 油で揚げてある月餅は初めてだったのだが、中身は胡桃入りの小豆餡で美味しかった。しかし、もともと饅頭が苦手なtetywestなので半分でちょうど良かったのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年10月04日 12時27分57秒
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