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2003年10月13日
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テーマ:中国旅行(113)
カテゴリ:カテゴリ未分類
島の真ん中は一番高くなっていて、おそらく標高は30mくらいだろう。そこは広場になっていて、船からも見えた白い「観音像」が聳えている。高さは17.56mだそうだ。whさんが、
「ここで写真を撮りますか?」
と訊いてくれたのだが、tetywestにはあまり興味がない。

そのまま時計盤の12時の方向に進むと、あの白いホテルだった。tetywestはあまり行きたくなかったのだが、島の反対側へ行くにはどうしてもホテルの中を通らなければならない。入り口には金文字で「南詔行宮」と書かれた額が掛かっている。ロビーを素通りして、一箇所だけ開いている横手の通路からホテルの裏側に出る。

そこは石畳の広場だった。湖に向かって段々と下がっていくように3つの広場があり、一番下の広場には雲南洋式の大きなレンガ色の鳥居が建っている。ホテルに近い側には人物の像が3体と、虎と鳳凰が並んでいるのだが、どうしても中央にある戦士の像に注意が惹きつけられる。

それは鎧を着て左手に剣を提げ、右手を前方に突き出している若き戦士だった。
「最高本主是一尊被称為『中央本主』的人物、名叫『段宗榜』、是大理国開国皇帝段思平先祖」
と書かれている。要するにこれも「建国の祖」なのだろう。しかし、わざと荒削りに仕上げられていかにも現代風なのだ。体の後ろでマントが風に靡いているというのも「動」を強調しすぎてお世辞にも「古典的」とは言い難い。
家内が、
「まるで、アニメに出てくる宇宙戦士みたいね」
と言う。確かにその表現は的を得ていて可笑しかった。

広場の両側には南詔時代に実在した人々の像が10ほど並んでいて、それぞれに英語と中国語の説明があった。こちらは古典的な彫刻だった。tetywestはこっちの方がずっと落ち着いた気分になる。その中には女性もいて、「○○王の夫人」と書かれている。ううっ・・・・写真がない時代の人物はどのようにでも創れるのだから当然と言えば当然なのだが、かなりの美人だ。


「南詔行宮」ホテルの裏にある広場


そのときはこの程度の感想しか持たなかったホテル裏の広場だったのだが、帰国後調べているといろいろと興味深いことに出会うものだ。

まず、tetywestが気に入らなかったホテルだが、これは唐文化とチベット文化が融合した大理独特の建築様式にのっとって造られたものだそうだ。つまり、
「屋根は唐朝、壁と窓はチベット文化で、これは大理の民家の外観や色彩の基礎になっている」
という。そういわれて写真を見直してみるとラサ宮に似ていなくもない。また、この湖の畔にはかつて南詔王が避暑に訪れる「行宮」が数ヶ所あったのだそうだ。なるほど、それでホテルに「南詔行宮」の看板があった訳が解ったのだが、この島にあったとはどこにも書かれていない。

漢民族の文化とチベット文化に加えて、大理は「白族」の文化の影響を多く受けている。その中で特徴的なものが「本主」信仰だそうだ。「本主」とは白族の村を護る神で、「私たちの主人」という意味がある。一人一人に「本主」が存在する。村ごとに「本主」を奉る「本主廟」がある。「本主」は地方によって様々で、「大理には五百本主がある」と言われている。神はもちろんのこと、実在した人物や大きな石、犬や鳥や猪も「本主」となるらしい。その中で一番尊敬されている「本主」が、広場の中央にあった「宇宙戦士」だったのだ。

この説明を読んだときtetywestは、
「♪村の鎮守の神様の、今日はめでたいお祭り日。ドンドンヒャララ、ドンヒャララ、ドンドンヒャララ、ドンヒャララ、朝から聞こえる笛太鼓♪」
の歌を思い浮かべてしまった。雲南省は日本文化のルーツだという説があるのだが、稲作文化といい、「本主信仰」といい、雲南省を訪れると何故か懐かしい故郷に帰ったような気分になるのはtetywestの思い過ごしなのだろうか?






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最終更新日  2003年10月13日 12時28分02秒
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