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テーマ:中国旅行(113)
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南詔風情島を出発して走ること2時間半、午前11時過ぎにサンタナは麗江へ到着した。
大理から麗江までは国道214号線が走っている。これは、別名「【さんずいに真】蔵公路」と呼ばれ、昆明からチベットへと続いているのだ。ちなみに昆明から大理まで走った国道320号線は、「昆明・ビルマ(ミャンマー)公路」と呼ばれている。また昆明から南へ国道213号線を下ればそこはラオスだし、国道326号線を南下すればベトナムへと続いている。雲南省は3つの国と国境を接しているのだ。 大理から麗江までの200kmの間は山と盆地とだけしかない風景が続いている。大きな街は一つもない。水田の広がる盆地から次の盆地へ行くには必ず峠を越えなくてはならない。tetywestは、 「木曽路は山の中である・・・」 で始まる島崎藤村の「夜明け前」を思い出していた。長野県は峠が多いことで知られているのだが、雲南省の場合はそのスケールがもっとでかい。 ![]() 峠越え・見事な棚田 大理までの風景と違っていたのは、葉タバコの畑が増えたことだった。tetywestは、雲南省の葉タバコ生産量が中国で一番多いということは以前から知っていたのだが、昆明から大理までの道中では殆ど見かけなかったのだ。タバコの葉はようやく収穫が始まったところで、所々の畑で農民が葉っぱの摘み取り作業をしていた。普通は6月に収穫が行われる日本とは栽培ステージが違っている。日本では水田の裏作に葉タバコを栽培するのだが、雲南省では畑で葉タバコを栽培していた。 中国のタバコは専売制ではないので、それぞれの地方、地方に銘柄が存在する。雲南省には多くの銘柄があり、その中でも「雲煙」は高級銘柄なのだそうだ。tetywestは日本で1カートンwhさんから「雲煙」をプレゼントされたのだが、如何せんニコチン・タールがキツイ。中国では「light」とか「super light」などというタバコは邪道なのだ。確かタール含量が12mgくらいだったので、これを1本吸うとtetywestが普段吸っているタバコの6本分に相当する。軽いタバコに馴染んだtetywestは中国タバコを不用意に深く吸い込んだりすると頭がクラクラしてしまう。 幾つ目かの峠を越えて、眼下にひと際大きな盆地が広がったとき、whさんが、 「あれが麗江です」 と教えてくれた。山と山との距離が大理の3倍以上ありそうな盆地の真ん中に、白っぽくビルが密集しているのが見えた。 この時点で、tetywest夫婦は「麗江」が今日の目的地だと言うことは知っていた。南詔風情島を出発した時whさんが、 「今日はリージャンに行きます」 「ふ~ん・・・?」 tetywestが全然反応しなかったので、通じていないと思ったのだろう。tetywestのノートに、 「大理 白族 【麗の鹿を省略】江 納西(なし)族」 と書いてくれた。tetywestはようやく麗江は「リージャン」と発音するのだとわかったのだ。と同時に、麗江には納西(なし)族が多いのだと言うことも・・・ 麗江は正式には「麗江納西(ナシ)族自治県」と呼ばれ、面積は20600平方km(香川県の11倍)、人口は109万人(これはちょうど香川県と同じくらい)である。私たちが何気なく「麗江」と呼んでいる町は、正式には「大研鎮」といい、「麗江納西(ナシ)族自治県」の中心である。「大研鎮」の総人口はおよそ32万人と言うから、これも高松市とほぼ同じだ。麗江県は平均海抜が2400mで、山地が95%を占めている。 なぜ「麗江」なのかというと、「美麗的金沙江」に因んでいるのだそうだ。「金沙江」は麗江に源を発し、雲南省と四川省の省境を成しながら北上し、重慶市の上流で他の川と合流して長江(揚子江)となる。では雲南省に源を発する河は全て長江へと流れているのかと言うとそうではない。ベトナムへもラオスへもミャンマーへも流れている。このことからいかに雲南省の標高が高いかがお解かりいただけるだろう。さすがにチベットへは流れていないのだが・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年10月17日 11時59分44秒
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