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2003年11月09日
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テーマ:中国旅行(113)
カテゴリ:カテゴリ未分類
黒龍澤の周囲は遊歩道が巡っていて、ぐるっと一周するうちに主な建物が見えるようになっている。tetywestは「鎖翠橋」のダム放水路を過ぎる頃から石の橋が気になっていたので、てっきりそちらへ向かうものだとばかり思っていた。ところがwhさんたちは澤から離れて山の中に登っていく。その道は観光コースから外れているのか、ほとんど誰もいない。しばらく歩いて行くとトーテムポールのような門があり、その奥にお寺のような建物があった。

そこへ参拝するのだろうと思いながら建物の中に入ると、お寺ではなかった。東巴文字の土産物ばっかりが並んでいる。
「あれ、ちょっと変だな」
と外へ出て看板を見ると、「雲南省社会科学院麗江東巴文化研究所」といかめしい漢字が並んでいる。tetywestはその看板を見たとき、
「な~んだ、その手の土産物屋さんだったのか」
くらいにしか思わなかった。


「雲南省社会科学院麗江東巴文化研究所」


かつてtetywestは中国の人たちに混じって杭州の西湖を巡ったときに、「杭州茶葉研究所」という場所に連れて行かれたことがある。一体何を見せてくれるのだろうと期待していたのだが、お茶を1杯サービスしてくれて、
「さあ、この茶筒にいっぱい詰めて100元です」
と、お茶の葉を売る土産物屋さんだったのだ。土産にはあまり興味がなかったので、ぐるっと一通り見回して先に建物の外に出る。

東巴文化研究所の庭には一本の木が植わっていた。何気なく見上げると小さな果実が鈴生りに成っている。その果実はあまりに小さくて緑色なので、最初はドングリかと思っていた。しかし、ドングリにしては葉っぱがちょっと違う。階段を登ってもう少し近づいてみて驚いた。何とそれは「柿」だった。


「東巴文化研究所」の庭にあった柿の木



鈴生りの果実


tetywestはこんな小さな柿の実を見たのは初めてだったので、そっと枝を折って写真に撮ることにした。しかし何か比べるものがないと、どれほど小さいのかわからないだろう。とっさに思いついたのがタバコの箱だった。これなら世界共通で8センチ5ミリなのだ。


小さな果実(タバコの箱と比較)


なぜtetywestがこんな小さな柿に興味を持ったのかというと、雲南省は「植物の原種の宝庫」と言われていて、この柿はおそらく「柿の原種」に近い品種なのだ。今、我々が食べている農産物は、果物にしても野菜にしても穀物にしても「品種改良」という技術で創られた「人工の植物」なのだが、その改良の歴史を遡っても決して「果実を小さくする」ことはなかった。常に大きいもの、美味しいものを求めて人間は植物を改良し続けて来たのだ。

そして、想像はさらに飛躍してしまう。

以前「ミカンよもやま話(3)」にも書いたのだが、柑橘の原産地はインドのアッサム地方だといわれている。そして紀元前3~4世紀のころ、中国の揚子江流域(四川、湖北、湖南省)に伝わり、経済栽培が始まった。

ところが、雲南省はインドと四川省のちょうど中間にある。ミカンの祖先も「茶馬古道」を経由して、ここ麗江に到着したに違いない。そして、もっと暖かい揚子江流域へと伝わっていったのだ。

「今tetywestはミカンの先祖が通った場所にいる」
そんなことにロマンを感じてしまうのは、やっぱり少し変なヤツなのかもしれないのだが・・・・この柿の実を見つけなかったら、そんな想像をすることはおそらく一生なかっただろう。






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最終更新日  2003年11月09日 11時54分12秒
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