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カテゴリ:創心館の指導
私の国語の授業では宿題に期限を設けていません。
今日はその意図について書いてみたいと思います。 本来ならば宿題は次の授業までにしてこなくてはなりません。 今日学んだ内容を、次の授業までに宿題で定着させて そして次回の授業ではその上に積み重ねる形で授業を進めます。 ですから宿題をやってこず、前回の内容が定着していないならば 今回の授業は上に積みあがっていかず、ただ無駄な時間を過ごすということにもなりかねません。 宿題というのは非常に重要なものなのです。 しかし、これは国語という教科特性によるのでしょうが、 国語という教科は「今回までにこの内容を定着させないと次の問題が解けない」ということがありません。 英語や数学なら毎回の授業を積み上げるというイメージが正しいですが、 国語はそういった色合いが非常に薄い科目なのです。 もちろん国語もはっきりとは意識されませんが、積み重ねの要素はあります。 しかし他科目のように「知識を知っていないと解けない」ということがほとんどないのです。 「次の授業までに必ずこの内容を定着させないと次の授業が積みあがっていかない」 というのが国語という科目の特性なのであれば、宿題に期限を設けるという必要性がありません。 必要性がないのならば期限を設けなくてもいいですよね。 期限を設けないと宿題をやらない生徒もいるんじゃないか。 そんな反論もあるかもしれません。 しかし期限を設けないと宿題をやらないのであれば それはもうやる必要がないんじゃないかと私は思っています。 期限を設けたところでどうせやっつけ仕事のようにやるのならば 何一つ身につきません。 ただの時間の無駄です。 「いついつまでに宿題をするように」という言葉に呼応して 前もってきちんと終わらせられる生徒ならば そもそも期限を決める必要はありませんし、 「いついつまでに宿題をするように」と言われたら ギリギリのタイミングまで先延ばしして、授業前に駆け込みで終わらせるような生徒ならば、 その生徒に対しても期限を決めることはマイナスに働きます。 国語の問題は急いでやるようなものではありません。 だって文章を読解するのですよ。 授業前に宿題が間に合うかどうか焦りながらやったところで 何一つ身につきません。 そんなことをするくらいなら 少々期限が過ぎてもいいので、ちゃんと落ち着いて勉強できる時間に 腰を据えてじっくりとひとつの問題に取り組んでほしいのです。 誤解のないように言い添えておきますが、 上記の話は「宿題をしなくてよい」ということは意味しません。 「提出しなくていいならやらなくてもいい」というのは違いますからね。 昨日の授業では中3生に上記のような話をしました。 文責:安延伸悟 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.08.20 09:47:49
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