|
テーマ:ワイン大好き!(30885)
カテゴリ:倫理
日経新聞によるまでもなく、 食品の不正行為等に関する告発が急増しているようである。 ミートホープの食肉偽装事件を機に 農林水産省への告発が一気に増え、 6~9月は前年同期の2.7倍に当たる 1241件に達したという。 偽装手口を具体的に説明する内部告発が目立つという。 これに対し、食品業者が製品を自主的に回収する動きも急増、 1~9月で昨年1年間の2.2倍の527件に上ってくるという。 三重県伊勢市の老舗和菓子メーカー「赤福』の 不正を告発する電話が同社関係者から東海農政局に かかってきたのは8月中旬であるという。 通報者は製造日の改ざんなど手口を詳細に説明した。 今月29日に発覚した高級料亭「吉兆」グループの 「船場吉兆」が期限切れの菓子を販売していた問題も、 保健所への匿名の通報が端緒であったという。 農水省に寄せられる告発情報はこれまで月に100件 前後だったが、ミート社の事件が発覚した6月は 252件、7月には月間ベースで過去最多の371件になったという。 赤福での問題が表面化した10月はこれを上回る勢いであるという。 農水省は来年2月までに食品業界の信頼向上を進めるためのガイドライン を作成する方針で、さらなる法令順守をしていく考えだという。 しかし、これは、つぎからつぎへと法令強化と順守を勧めてゆくべき 問題なのであろうか。かつて、法令が少なかった頃は、 生産者は製品の品質への誇りと、それをまもるための 人間環境系倫理のようなものがあって、法令の有る無しにかかわらず、 自らを律して世の中に出しても恥ずかしくない様な物を 生み出していたのではなかったのではないだろうか。 法令は、事件が起きる度ごとに厳しくされてゆく 現行の制度ではあるが、本当に先進国と言える国であるならば、 法令に記されているいないにかかわらず、 自主的に、人間環境系倫理が働いて、 恥ずかしい製品等を世に出すことはしなかったのではないか と考えられる。 法令の強化は、この自主的な人間環境系倫理の考え方を 喪失させ、法令の抜け道強化へと人々を向かわせることに なりはしないのだろうか。 法治国家といえ、まずは、国民の倫理観を教育し、 信じ、法令がなくとも、恥ずかしくない ものづくりや食品生産を行える様に リードしてゆく必要が在るのではないか。 今回の一連の騒動は、 人間環境系倫理の重要性を示したと同時に、 人間環境系倫理が普及していないという事実をしめしたことになろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 1, 2007 01:09:06 AM
コメント(0) | コメントを書く
[倫理] カテゴリの最新記事
|
|