2007/01/05(金)12:54
正月の縁起物 / マンリョウ(万両)
正月ということで、他の方のブログでも紹介されているとは思いますが、「めでたい植物」のひとつマンリョウを取り上げてみます。
マンリョウ(万両・ヤブコウジ科ヤブコウジ属)は、センリョウ(千両・センリョウ科センリョウ属)と並んで正月の縁起物の飾りとしてホームセンターなどでも普通に売られるほどの植物ですから、おそらくはどちらかで目にはしているものと思われます。
見慣れない方には双方の違いが分かりづらく感じられるかもしれませんが、身のつき方で簡単に区別がつけられます。
葉の上に実があればセンリョウ、逆に葉の下にあればマンリョウと考えておけば、見間違えることもないでしょうね。
センリョウに関しては、東海地方より西のほうにしか自生がなく、生の写真が用意できませんでしたから、
とりあえず参考までにアフィリエイト画像を掲載しておきます。
苔鉢 センリョウキミノセンリョウ(黄実の千両)
初めの写真をご覧になってお気づきでしょうが、果実が熟していない状態の写真しか撮っていないことに気づいていませんでした。
そこで、急きょ栽培ものから赤い果実の様子を拝借してきました。
実のつき方が良いのは園芸品だからと思われ、自然状態ではこれほど豪華に実はつかないでしょう。
うっかりしていましたので、とりあえず参考までに留めてください(気のせいかもしれませんが)。
実の色の基本は赤ですが、センリョウも含めて、園芸品種には黄色の実をつけるものもあります。
さらに、実の色だけにとどまらず、葉の形や斑模様(ふもよう)などの変化が豊富なため、古典園芸植物として古くから愛好家もいるようです。
ところで、それぞれの名前の由来に関して調べてみますと、なんか複雑なようです。
まず、マンリョウ。
「センリョウに比べて実のつく量が多く、葉の下に隠れて鳥に見つけられ難くて、
最後まで実が残るから」という理由のようです。
次に、センリョウ。
「マンリョウの仲間のカラタチバナに似ていて、カラタチバナよりも実の量が多く、
その漢名『百両金』から少し大目の『千両』になった」ということのようです。
(上記のカラタチバナに関しては、明日の日記に写真を掲載します。)
詳しく調べていないものですから、少々曖昧になっていますが、
歴史的にはどのような順序で名づけられたのでしょうか、どなたかご存知ですか?
本日最後に、少し変わった写真をご紹介します。
マンリョウです。
生えている場所は、木の上。
落ち葉などが木の股の部分に溜まって、土壌のように分解されたところに実生が芽生えたのでしょうね。
同様に芽生えたノイバラもあり、それほど過酷な環境ではないのでしょうか。
興味深い光景でした。
さて、先にネタ晴らしをしておきますが、万両・千両だけではなく、
百両・十両・一両と名前のつく植物があります。
ご存知の方も少なくはないですよね。
この中の百両と十両については、明日以降に写真を掲載します。
縁起物として扱われるこれらの植物は、現代では園芸植物の地位を築いていますが、
意外に身近な植物だということが伝わればいいなぁ、と思っています。
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マンリョウやセンリョウなどの名前の由来に関する
情報を集めた頁はこちらです。
興味深い資料ですので、是非ご覧ください。