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アルゴリズムの時代(スポンタ通信 2.0)

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2007年01月12日
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グッチ裕三の芸能界の挨拶に関するギャグについては、すでに紹介している。



芸能界1年目の新人:
しっかりと立って、顔に満面の笑みを浮かべながら「おはようございまぁす」

芸能界5年目くらいの中堅:
歩きながら、「おはょ~~す」と、ほとんど聞き取れないようにおはようと発声する。

そして、芸能界のボスともいえるスーパースター:
新人たちが、笑顔満面で「おはようございます」というと、「誰?」と切り返す。



私が指摘したのは、挨拶というのは、コミュニケーションの基本ではなく、コミュニティーにおいてヒエラルキーの上下を確認する作業だということである。



たしか、日経新聞だったと思うが、オシムが日本代表監督になる前に、ジェフ千葉のスタッフが、「日本人は、朝の挨拶はしっかり行うが、それがコミュニケーションに繋がっていかない」不備を指摘していたことを憶えている。



私の義兄は、かつて日本企業のフランス工場の担当者だったが、フランス人たちが朝やってくると、ひとりひとりに挨拶をして、長話をし、なかなか仕事が始まらないことに不満を漏らしていた。



私も、イギリス人家庭に家に遊びに行くと、「中村さん、元気?」と聞かれた。
勿論、それは日常会話のひとつのシーンでしかないのだが、
How are you?
Fine thank you and you.などという定例句で終わることは、相手に対して極めて失礼であると感じて、コミュニケーションをとっていた。



コミュニティー論から、コミュニケーション論に移行した理由は、日本におけるコミュニケーションが、情報の伝達ではなく、「同じコミュニティーの構成員であることの確認」や「コミュニティー内のお互いの序例の確認」のために行われていることがほとんどであるという指摘をしたかったからである。


そして、理解さえも、情報の伝達ではない。
トリガーが過去の記憶を活性化させる。

つまり、「冬のソナタ」よろしく、初恋の人に似た人が突然目の前に現れて、過去の記憶が蘇るように…。



たしか、新聞のコラムだったと思うが、フランス領のちいさな南の島では、飛行場でも、挨拶と自分の軽い自分の日常を披露し合うことが行われているという。
日本人の筆者は、そういうコミュニケーションをわずらわしいと感じていたと白状していたが、それはある事件を契機に転換する。

税関関係でトラブルが起きたときに、普段からコミュニケーションをとっていた役人が「この男のことを知っているから…」と、融通を利かせてくれて事なきを得たのだという。



相手の階級や肩書きを知っていることが、果たして相手を知っていることになるのだろうか。

私は、ベルナルド・ベルトリッチ監督の「ラストタンゴ・イン・パリ」を思い出している…。



インターネットのコミュニケーションはヒエラルキーではなく、フラットである。
そういうフラットなコミュニティーで、秩序を維持したいならば、円滑なコミュニケーションを実現するしか方法はない。

そのような思いを念頭に、図を眺めて欲しい。



コミュ定義01





コミュニケーションとは何なのか。

せめてこのブログを読んでいる諸賢の方々には、もう一度考えて欲しいと願っている。


スポンタに洗脳されてはならぬのである…。


07sponta










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Last updated  2007年01月12日 12時00分10秒
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