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2006/06/28
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カテゴリ:カテゴリ未分類
ついに8強が出揃ったワールドカップ。「列強」と呼ばれる国が順当に駒を進めているようにみえます。残念ながら日本は決勝トーナメントに進むことはできませんでしたが、それでも世界のスターたちがわたしたちの目を連日連夜楽しませてくれるワールドカップからは目が離せません。

さて、月曜にオーストラリアから勝利をもぎ取ったイタリアですが、喜びもつかの間、衝撃的な事実が彼らを襲いました。かつてイタリア代表として活躍した(22回出場)ジャンルカ・ペソットが投身自殺を図ったのではないかというニュースが世界を駆け巡ったのです。

35歳のペソットは現イタリア代表の多くの友人であり、モッジ・スキャンダルによって役員の多くが解雇されたセリエAユベントスのチーム・マネジャーの代役として先月名が挙がったばかりでした。ユベントスの降格および昨シーズンの優勝取り消しの有無に関する裁判は明日始まる予定になっていますが、ペソットはもちろんこの一件で疑いをかけられてはいません。

ところが現地時間で27日の朝、ユベントス本部近くの路上で倒れているペソットが発見されました。その手にはロザリオが握り締められていたようです。明らかに15メートルほど上にある屋根裏部屋の窓から身を投げたと考えられる状況だったようで、警察筋によると「おそらく故意であった」とのこと。一命は取り留めたようですが病院に運び込まれ、内蔵損傷と複雑骨折により3時間にわたる手術後も経過を見ている状態です。

ドイツのアッズーリたちにこのニュースが届いたとき、ファビオ・カンナバーロはレポーターたちと談笑中だったといいます。しかしニュースを耳にしたあと「混乱してるよ。ペソットは世界で一番いいやつなのに」との言葉を残し、足早にその場を離れました。ジャンルカ・ザンブロッタとアレッサンドロ・デルピエロは早急にコーチング・スタッフの一人とともにイタリアへ飛び立ったようです。先日の試合でレッドカードを受けて退場になったマルコ・マテラッツィも、いまや自分のことは忘れて「ペソットはちょっと前ここにいたんだよ、僕たちと一緒にさ。友達なんだ。僕らの中の多くが一緒に代表で試合をしたんだよ。なんのダメージもなくすぐに回復することだけを祈ってるよ」とコメントを残しました。

医師オッタヴィオ・ダヴィーニは現地時間の27日夜に「少し見通しが出てきた。でも患者の予後のトラウマはそんなに早く消し去れるものではない」と話しています。うわさによると、ペソットは深刻な欝病に悩まされており、その結果身を投げたのではないかとのこと。彼の携帯電話や車の鍵は、飛び降りたとみられる窓の外に置いてあったということです。

イタリアサッカー協会のアントネッロ・ヴァレンティーニ氏は「ハンブルクで行われたイタリアとチェコとの試合のハーフタイムにペソットと会ったんだよ。僕たちは抱き合って、彼自身とても幸せそうにみえた。プロ意識を語る上で、ペソットはいつだって皆の規範だったんだ。今度のユベントスでの新しいポジションが、彼にとってやりがいのあるものであったことは間違いないと僕は思っているよ」と語っています。

ユベントスも短いコメントを出しています。「ユベントスFCはジャンルカ・ペソットを全面的に支持するとともに、彼がこの困難な時期を乗り越え再びチームに戻ってくることを願うものである」。

この信頼篤い元代表に対して、インテルの後援者であるマッシモ・モラッティもコメントを発表しています。「今この時点で何か言うのはとても難しいな。ペソットは知性の面においては特に信頼のおける男だよ。彼の悲しみはわれわれには到底理解しがたいものだったのだろう。彼が良くなって、再び人生が華やかな色に包まれることを切に祈っているよ」。

金曜日にベスト4をかけての試合があるイタリア、この悲劇をばねにしてペソットに優勝というプレゼントを贈ることができるのでしょうか。悪い方向にことが進まないことを祈るばかりです。





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Last updated  2006/06/29 11:35:39 AM
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