Resistance

全北現代が蔚山現代を下して、決勝へ
2006年10月18日
PA Sport

第一試合で２－３と敗れ、不利な状況だった全北現代が、水曜日の第二試合（ Ulsan Munsu Football Stadium ）で、蔚山現代を４－１で撃墜。総合成績を６－４として、国内リーグのライバルを下して、2006年のAFCチャンピオンズリーグ決勝戦へのチケットを手に入れた。全北現代は、Choi Jin-cheul のヘディング、 Chung Jung-kwan 、Lim You-hwan らのゴールで３－０として逆転して前半を折り返した。蔚山現代は、Lee Chun-soo が一点を返して盛り返したが、Lee Kwang-hyeon が決定打を決めてアウェイの全北現代が４－１で勝利した。

試合前の話題は、厄介な足首の故障から離脱していた韓国代表の Lee Chun-soo が先発入りしそうであることに集中した。そして、実際に元 Real Sociedad と Numancia のストライカーであった Lee Chun-soo は、MFの Lee Sang-ho に代わってスターティングメンバー入りした。前節の Jeonju との試合と比べ、これがメンバーの唯一の変更であった。

一方の全北現代は、先発メンバーを二人変更。Jeon Kwang-hwan と Kim Jae-young をDFの Kim Inho とMFの Kim Hyeung-bum に入れ替えた。Kim Hyeung-bum は、ACLで5試合出場5得点というクラブでの最多得点者だが、準々決勝の第一試合、上海申花戦での暴力行為による退場により出場停止処分を受けていた。この試合では、それが解けての出場となった。

全北現代は２－０での勝利、もしくは３－２に持ち込んでの延長戦が必須であり、アウェイの全北現代は早い段階での先制点が欲しかった。そして、前半9分のコーナーキックから、DFの Choi Jin-cheul が、らしくない叩きつけるヘディングでゴールをこじ開けた。この時点で、総合成績は３－３の同点となったが、アウェイゴール数で上を行く蔚山現代が有利であることには変わりはなく、全北現代は足にガソリンを注入しつづけた。そして、10分以内に試合は２－０となった。

前半14分に全北現代MF Kwon Jip に主審の Shamsul Maidin 氏からイエローカードが出されていたが、それに続いて Kim Hyeung-bum に対するファールで蔚山現代の Lee Jong-min にもカードが出された。しかし、ここで大事だったのは、全北現代が危険な位置からのフリーキックを得たということであった。Choi Chul-soon が左サイドからボールを入れると、Chung Jung-kwan がファーポストに入るヘディングシュートを決め、全北現代が試合をひっくり返した。

蔚山現代は猛然と反撃に出る。24分には Leandro がシュートしたが、全北現代のGK Kwoun Sun-tae にダイビングセーブされる。その後の Leandro のコーナーキックから打った Park Kyu-seon のミドルシュートも華麗に弾いた。2分後に、頭脳的な組み立てから Lee Chun-soo がゴール前に抜け出すが、試合向けに体が出来上がっていなかった Lee Chun-soo のシュートは大きくクロスバーを超えた。

11月のACL決勝に進むためには全北現代のゴールネットを揺らせるかどうかにかかっていることをよく分かっている蔚山現代は、後半に入ると攻撃的になった。56分の Lee Jong-min のハーフボレーシュートは Kwoun Sun-tae にうまくセーブされ、前半43分に Kim Young-sam の交代で入った Lee Sang-ho が、タッチライン際で粘りに粘ったプレーから生まれたゴール目前からのシュートは、全北現代のDFに当たって、どうしてもネットの中に入らなかった。

67分に、数少ないカウンター攻撃からLim You-hwan が全北現代の3点目を決め、合計で５－３とし、全北現代が決勝進出をほぼ確定させた。しかし、そのお祭り騒ぎも2分後には萎縮。ヒーローの Lee Chun-soo が、Leandro からのマイナス方向のパスを受け、冷静にボールをゴールへ流し込んだ。

蔚山現代が、ここで更に一点を追加すると延長戦へともつれ込むところだったが、前線に打って出たために後方にスペースが生まれてしまう。75分には、ここまでの踏ん張りを帳消しにしかねない Ze Carlo のヘディングシュートを、蔚山現代GK Kim Jee-hyuk が腕一本でファインセーブした。続いて、Lee Chun-soo のフリーキックを全北現代のGK Kwoun が弾き、ここから Leandro が角度のついたシュートを放ったが、惜しくもシュートはゴールの前を駆け抜けた。

5分後に Ze Carlo には全北現代の4点目を決めるチャンスがあった。ゴール前からのシュートはコーナーキックに逃げられたものの、52分にACLの経験豊富な Botti に交代して入った Lee Kwang-hyeon が、そのコーナーからゴールを奪い４－１。総合で６－４とした。

5分あったロスタイムに入って1分。イライラの募っていた Park Dong-hyuk が暴発。Ze Carlo に足して突っ込み、一発レッドカードを受ける。その1分後に怒りを爆発させたのが、その Ze Carlo。Kim Hyeung-bum がフリーの Ze Carlo にパスを出し損ねたことで、怒りを露にした。しかし、そのプレーが最後となり、全北現代の見事な勝利が確定して、問題にはならなかった。全北現代は11月1日に決勝戦第一試合のホームチームとなり、その一週間後に中東に移っての第二試合を戦う。
　
「アル・カドシャには運がなかった」喜びの Kwid 監督
2006年10月19日
PA Sport

アル・カラマの Mohammed Kwid 監督は、水曜日にアル・カドシャに１－０で勝利して、シリアのアル・カラマがAFCチャンピオンズリーグ決勝に進出できたのは運によるものだと認めた。Friendship & Peace Stadium での試合では、ホームのアル・カドシャが有利な立場だったが、15分にt Aatef Jenyat のゴールが決勝弾となり、クウェートのアル・カドシャは大会から姿を消すことになった。

アル・カラマ監督 Mohammed Kwid 氏の談話

「我々にとって非常に厳しい試合になることは予想していた。しかし、試合を通してゴールをよく狙えていたし、早い段階でそれに成功した。アル・カドシャの試合は見事なものだった。ほとんど90分間、相手が試合を支配していた。しかし、それでも試合には敗れた。納得できる理由があるとすれば攻撃の仕方しかない」

「アル・カドシャは試合を支配してたが、こちらには絶好の得点のチャンスが3度あった。これを全て決めていることが出来たら、試合を早々に決定付けられただろう。PKを失敗し、シュートがクロスバーを叩いたという点で、今日のアル・カドシャには運がなかった。こちらには運があり、試合に勝つことができた」

「決勝戦については、有利な状況にある蔚山現代が来ると思っていた。この対戦で全北現代が勝利したことで、こちらのオプションについて再考する必要がでてきた。だが、第二試合を私たちのホームで開催できるということはいいことだと思う」

アル・カドシャ アシスタントコーチ Abdulaziz Hamada 氏の談話

「アル・カラマの勝利を祝福したい。決勝戦では、アル・カラマが西アジアのよき代表となることを希望している。試合で得点できず、勝つことが出来なかった。単純な理由だ。前半15分にアル・カラマのゴールが生まれるまでは、両チームは対等だった。しかし、アル・カラマがゴールを決めたことで、向こうが引き、こちらが試合を支配した。しかし、ゴールすることができなかった」

「PKはこの試合のキーポイントだった。 Mesaed Neda がPKを失敗したことで、こちらはチャンスを逃してしまった」

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