バンダイビジュアルが国内向け次世代ディスク商品を7月から発売開始
●7月から9月に8作品、11アイテムを投入 2007年3月22日、東京国際アニメフェア2007の会場で、バンダイビジュアルによる"次世代ディスクの取り組みと海外戦略"に関する発表会が行わ れた。これは次世代ディスクの発売計画と、アニメパッケージの世界戦略についての発表で、バンダイビジュアルが、ブルーレイディスク(以下、BD)とHD DVDという、ふたつの次世代ディスクにどのように作品を投入していくのか、という点が注目を集めた。 海外展開について語る前田明雄クロスメディア戦略担当。 発表会では、バンダイビジュアルクロスメディア戦略担当、前田明雄が登壇。「DVDパッケージソフトには、"観る喜び"と"所有する喜び"がある。しかし 海外では、海賊版DVDやインターネットでの無許諾な動画配信が蔓延し、海外のアニメファンに"観る喜び"と"所有する喜び"が、なかなか届いていない」 (前田)という状況を伝えた。そうした状況を受け、バンダイビジュアルでは2005年1月にバンダイビジュアルUSAの設立。北米のファンに向けて、"観 る喜び"と"所有する喜び"を伝えるビジネスモデルを形成し、これをモチーフに今後は"MADE IN JAPAN戦略"を実施すると発表。この戦略は国内生産、同一仕様、同一価格、同時発売という4つの要素を軸に、国内外問わず、同じ内容のものをほぼ同じ タイミングでリリースしていく海外へ向けた戦略だという。 また、次世代ディスクへの取り組みについて「現在、ふたつのフォーマットが共存する形でスタートしています。両フォーマットはそれぞれに素晴らしい特徴 を持ち、ユーザーの評価は現時点ではっきりとどちらか一方に決められる状況にはありません」(前田)と氏は語る。そして「私どもは次世代ディスクの特徴か ら全世界マーケットを前提とし、発売エリア、発売時期のふたつのファクターをキーに、世界編成を行って発売していく」(前田)と発表した。 上埜芳被マーケティングセクションリーダーは、次世代DVDの発売計画について語った。 続いて、バンダイビジュアルマーケティングセクションリーダー上埜芳被が登壇。「次世代DVDにはBD、HD DVDのふたつのフォーマットが共存する形でスタートしましたが、私どもでは、両フォーマットを投入するエリアごとに、発売時期に応じて、国内外住み分け た形で投入します。まず海外では、『FREEDOM』の英語仕様を、HD DVDとDVDの2層を貼りつけてツインフォーマットで投入します。続けてアニメ映画作品を中心にHD DVDで投入します。」(上埜)と発表。この英語版の『FREEDOM』に関しては、アニメチャンネルが運営する".ANIME"での販売となる。また、 国内に関しては「7月から『AKIRA』、『機動警察パトレイバー 劇場版』、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』というアニメの映画作品を中心に投入いたします。BD、HD DVDそれぞれの次世代ディスク1枚と、今回新たにすべてのマスターをHDで作り直しましたので、このマスターを使った現行のDVD1枚をセットにした、 2枚組みの商品で発売する」(上埜)とした。詳細については以下のとおり。価格はすべて10290円[税込]となる。 2007年7月27日発売予定 BD AKIRA BD、HD DVD 王立宇宙軍 オネアミスの翼 BD、HD DVD 機動警察パトレイバー 劇場版 2007年8月24日発売予定 BD GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 BD、HD DVD 機動警察パトレイバー2 the Movie BD スチームボーイ 2007年9月25日発売予定 BD 人狼 JIN-ROH BD アヴァロン また、バンダイビジュアルでは、海外展開を視野に入れ、自社の次世代ディスク商品のレーベルをこれまでDVDなどで使用していた"エモーション"から、現在バンダイビジュアルUSA発売商品で使用しているレーベル"オネアミス"に変更することも発表された。http://www.famitsu.com/anime/news/2007/03/23/681,1174626363,68880,0,0.html