|
テーマ:政治について(19808)
カテゴリ:カテゴリ未分類
新テロ特措法をめぐる与野党攻防では、さんざん迷走ぶりを見せていた民主党ですが、今度のターゲットは揮発油税などの暫定税率撤廃のようですが、これは難しい。
「揮発油税」「自動車重量税」「自動車取得税」「地方道路税」「軽油引取税」の税率を、本来より高く設定して、道路整備の財源を確保してきましたが、これらのうち、「「自動車重量税」以外の暫定税率が本年3月末で切れちゃう。(いわゆる世間で「ガソリン税」といわれているのは、「揮発油税」と「地方道路税」をあわせたもの) 暫定税率は再延長を繰り返してきましたが、歳入関連法案が成立しないと、暫定税率が元に戻り、減税になるとともに、道路関連の予算が入ってこない。 例えば歳入関連法案のひとつである、揮発油税。 現在の揮発油税、本則では24.3円/リットルですが、暫定税率では48.6円/リットル。1リットルあたり約25円の税率が乗っかっているわけです。(地方道路税上乗せ分は0.8円/リットル) これを廃止すれば25円/リットル、ガソリンが安くなってバンザイ、という単純なお話ではない。 これらの税は、道路特定財源として道路の維持につかわれているわけで、道路整備の財源が足りなくなってしまう。 「地方道路税」「軽油引取税」なんかは地方自治体の道路整備のために使われていますので、自治体なんかは道路整備に支障を来してしまいます。既に一部の自治体は悲鳴をあげています。 道路財源の暫定税率廃止で島根400億、鳥取242億円減 道路整備が滞ると、当然、道路を使う人たちが困るのはもちろんですが、いわゆる公共事業として行なう道路工事、これは非常に経済波及効果が大きい。地元の景気に直結する話です。ロクな産業がない田舎なんかは公共事業がなくなると、いっぺんに不景気になってしまう。 ガソリン暫定税率 廃止か維持か >民主党は「ガソリン代25円値下げ」を大書したビラも作製。 あいかわらず愚劣なコトやってらあ。 こういうことやってるからいつまでたってもダメなんだ。 例えば、1日に100km車に乗る人の場合を考えてみましょう。 (100kmって結構乗る方じゃないかと思います。) ・燃費は車によって、使用状況によって違いますが、10km/リットルとします。 (かなり燃費悪めで考えます) ・この場合、1日10リットル、年間毎日土日も車を使ったとして、3650リットル。 ・暫定税率が延長されなければ、年間3650リットル×25円=約92000円の減税になる。 年間10万円足らずが高いか安いかは各人の経済状況によって変わりますが、その代わりとして、勤め先や経営する店が不景気のあおりをくらって、経営不振になる、ボーナスなどに影響するのであれば一概に得をしたとはいえないし、リストラに合ったり、倒産でもすれば本末転倒です。 自動車・石油関連業界は、暫定税率延長に反対しています。昨年末に緊急の抗議声明を発表しています。(ただし、これら業界は「道路特定財源の一般財源化」にも反対しています。) 暫定税率10年延長…与党案に自動車・石油業界が抗議声明 ざっと見ただけでも、歳入関係の法案は、利害関係が非常に複雑で、たとえ自動車ユーザーといえども、その人の置かれた状況、職業や収入、住居、自動車利用の頻度などによって、利害が対立する。 ただ「ガソリン値下げになりますよ」といった単純な問題ではない。 民主の議員の中でも、地域によっては暫定税率延長に賛成せざるを得ない人もいる。 新テロ特措法のときみたいに、「反対のための反対」「政争の具」にするには、あまりにも複雑で、そしてリスクの高い事項です。扱いを間違えたら世間から袋叩き、次の選挙(いつになるか分からんが)にも影響しかねない。 それは自民も同じで、新テロのときみたいに、淡々と衆院再議決、とはいかないと思います。 こういうときこそ、与野党間での調整、政策協議が必要になるんでしょうが、その度量が民主党にあるのかどうか。民主党のこれまでの動きを見ていると、またまた愚かな行動をしてしまいそうな気がするのは私だけでしょうか。 まさか「ガソリン安くなりますよ」と、世論を煽って何とか乗り切るつもりじゃないだろうな、民主党は。 麻生前幹事長、租特法改正案再可決に慎重=自民各派総会で発言相次ぐ >10日の自民党各派総会で、揮発油(ガソリン)税などの暫定税率を維持する租税特別措置法改正案の処理に関し、発言が相次いだ。麻生派総会では、麻生太郎前幹事長が「きちっとした話し合いの下に政党間協議がなされていくことが望ましい。たびたび3分の2を使えばいいというものではない」と述べ、租特法改正案の衆院再可決には慎重姿勢を示した。 私が見る限りでは、麻生さんが一番マトモなことを言っているような気がします。 にほんブログ村 平和 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.14 20:11:45
コメント(0) | コメントを書く |