カテゴリ:ドル円
独財務次官が、「次回のG7において円の弱さについて協議する見通し」、「人民元も議題になる」と発言したことを受けて円買い・ドル売りが進み、ドル円は一時116円ちょうどまで下落した。この瞬間の動きをみて4月のG7後の円高局面を思い出した。あのときも現在のようなもちあいから下離れたわけだが、本日は円高基調のきっかけとなった4月のG7の声明を簡単に振り返ってみたい。
G7では、「世界的不均衡の是正に関する特別声明」が発表され、「多額の経常収支を有した新興市場エコノミーレートの柔軟性」などが指摘された。特に中国が名指しされて柔軟性を求められたことから人民元の切り上げが連想され円買いに火をつけた。同時に、多額の経常赤字を有した米国のドルも下方へ是正されるべきという解釈からドル売りを集めた。「円買い」要因と「ドル売り」要因の2本立て相場だったと言える。また、日本経済(株式市場だけかもしれない)が回復していたことから円高は容認されるべきという発言も円買いに拍車をかけた。 基本的にG7でどのような声明が採択されようと、実際に各国が是正に向けた行動を起こすわけではなくG7は形骸化している。ただ、ドル円やクロス円をロングにしている方にとっては一番気をつけなければならないイベントはG7だろう。ドル円はまだもちあいの中にいるが、本日の独財務次官の発言を受けた値動きを見る限り、今後は安易な円売りは許されない相場になると思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 8, 2006 08:39:59 PM
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