朝。
おとんとAppleのお弁当と、朝食を作っていたら。

　　K　　「オレのフライパン取って！」
　　K　　「オレのおべんと箱は？」
　　K　　「オレのフライパンに何か入れて！」

Kも、自分のお弁当を作り始めた。


　　K　　「今の！　おんなじの、オレにもちょうだい！」

おかん作おかずが一品、また一品と出来上がるのを、
Kは絶対に見逃さない。
そして、Kのフライパン経由で、お弁当箱に入れられてゆく。
おかんが作ったおかずも、
一度、Kのフライパンを通過しただけで
『Kくんが作ったおかず』になっちゃう、
不思議な（理不尽な）フライパン。



　　K　　「ご飯も入れて！」
　　K　　「ふりかけ、かけて！」
　　K　　「スプーン、取って！」
　　K　　「包んで！」

注文が多いお弁当屋さん。



お弁当の包みをテーブルに載せ、
自分はイスに座り、準備万端！
なのに、食べ始めようとはしないK。
お弁当をじーっと見ながら待機されているのも
イヤな感じなので。

　　私　　「Kちゃん、先に食べてていいよ」

　　K　　「だって、おとん、行ってないよ」

（この発言を、「だって、みかん、入ってないよ」と聞き間違えて、
「デザートまで要求するなんてホントに食いしん坊だな…」と思いつつ
みかんを追加してやったおかんでしたが。）

普段、おとんが出勤した後で朝ご飯を食べているんだけど、
別に『おとんの前でご飯を食べてはいけない』
というルールがあるわけではないので、
気にせずお先にどうぞ。



お弁当と、みかんを食べながら。
　　K　　「ご飯は、今から作るんだよねー？」

えっ!?


今食べているのが朝ご飯ですが、何か？




その後、Appleもやっと起きて、朝ご飯。
すると。
　　K　　「オレのご飯、ない」

弁当箱の中は、ご飯が少し残っているのみ。
おかずとみかんは完食。
まだ食うか…。
余分なおかずはもうないので、
茶碗に盛ったふりかけご飯のみでカンベンしてください。

弁当をおかずにごはんを食べる男。
（その後、Appleの食べ残したおかずも食べた。）