169769 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

こんな国に生まれて…日本狼…純粋バカ一代…山崎友二

こんな国に生まれて…日本狼…純粋バカ一代…山崎友二

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

フリーページ

カレンダー

カテゴリ

バックナンバー

2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2013.08.21
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
 トドとの握手も済んで行こうとしたら、飼育員が色紙を出してきた。さっき『トド』と書かれたものだ。
「あのぉ。記念にお名前書いてもらえませんか?」

「へ?オレの名前?…字下手だけどいいの?」
「いいです。ぜひ書いてください」

トドがくわえていたべたつく筆を渡されて『ゆうじ』とひらがなで書いた。

『トド…ゆうじ』色紙を眺めながら
「なんだ。トドのほうが字がうまいな」

「いえ。そんなことないです。一生の宝物にさせてもらいます」
 飼育員は大事そうに色紙を抱いている。
「宝物には…どうかなぁ…まぁ大事にしてください」

さあ。サイン会も終わったし、次のイルカショーへ向かうかなとナミエを目で探すと、通路の端に立って「この人知らない人です」みたいに無表情で立っている。観客がぱらぱらいたので、緊張しているのかも。
ナミエのところまで迎えに行くと「終わったの?」と聞く。

「終わったよ。行こう」とイルカショーへ向かって歩いていった。トドに手を振ると、またぴしっと立って『あっかんべぇ~』をした。

(つづく)第6話全編 は[FREE PAGE]に掲載します









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013.08.21 20:58:33
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.