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テーマ:515の放浪(100)
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キミエの方を見ると、「だめ!わたし降りないからね!」ずいぶん声が激しくなった。 助手席のドアは開けられたままだった。 「ねぇ。私が降りたら何をしようとしてたの?」 「逆車線を走って行って、先頭の車に幅寄せして止める。ケガするぞ。だから降りろって言ったんだよ」 キミエは、また後ろを触れ帰って見てる。後ろの夫婦が、なにか身振り手振りでと耐えているのだろう。オレは、後ろを見ずにキミエの顔をじっと見ていた。キミエが後ろを見たままコクっとうなずいた。 「だめ!やめて!お願いだから」 「やる、かならずやる」 「だめだよ、死んじゃうかもしれないだよ」 「それは・・やるやらないの判断理由にならない・・ただの結果だから」 キミエがちょっと黙った。 「いいか、若い連中がいい気なことしてても、その後ろで大人が黙ってノロノロついてくのか。おまえらはだめなんだよっていう人間が必要なんだよ。そう・・必要に迫られての行動なの・・」 「でも~」キミエの声は、ガラガラだった。 「死んじゃうかもしれないんだよ。それでもいいの?」 その数週間前、千葉県の船橋市で暴走族を注意した大人が、彼らに殴り殺されるという事件があった。その事件があったので、何十台も車は続き、オレが止めるというと即殺されるよと思ってしまうらしい。 (つづく) 第18話全編は[楽天グログ・・FREE PAGE]に掲載します トラフィック・エクスチェンジで稼ぐなら!リードメール.jp 無料アクセスアップ オレンジトラフィック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.11.15 18:57:33
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