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前回の「特別支援学校での子どもたちとの関わり」に続いて、今回たんぽぽ結サークルでの実践報告をさせていただきます。
今回、私がこの勉強会で小学校向けの音楽授業をやらせていただいたのには理由がありました。 それは、2年半ほど前に、縁あって小学校の音楽を教えることになり、(私の教員免許は 中学と高校で、小学校は臨時免許で教えました)その時、現場でやってみていろいろ感じたことがあったからです。そのひとつが「教科書を教える」のではなく「教科書で教える」 はずなのに、半数位の先生方が教科書を信奉していることでした。算数や国語等いわゆる中学校でいう5教科にあたるものは、全国で均質な学力を与えるという意味でも教科書の存在は大きいと思いますが、こと音楽のような実技教科においては、教科書は楽譜集といってよいくらいの意味づけでよいはずなのです。しかし、実際の現場では、教科書を予定通り進行してればとりあえず安心といった雰囲気が私のようなある意味外部の人間には多く感じられました。 「教科書のこの曲は履修しました」といった事実を積み上げているだけという感じさえしました。 教科書や指導書に書かれていることはもちろんまちがっていません。ただし、ゴルフのレッスン書をみてゴルフが本当の意味で上達する人はいないと思います。それと同じように音楽は教科書の指導書に書かれているいろいろなアドバイスを実際に噛み砕いて、実際の音や動きで説明する人がいないとだめな分野なのです。無論、小学校を教えてみて、先生方の多忙さにも驚きました。(小学校の先生方に膀胱炎になってしまう方が多いのも納得しました)ひとつひとつの教科の細部まではとてもかまっていられないという現実は承知しています。しかし、逆に音楽のエキス(言い換えれば、公式でもよい)さえ分かっていれば全学年の音楽に余裕をもって対応できるはずです。 基礎・基本の考え方として、どんな人にも共通である事項というのがあると思いますが、 まさしく、音楽のような一見主観的な表現種類のものでも、一定の公式があるのです。 その公式を短時間で理解していただくのが、今回の授業の一番の主旨です。 今回の授業の柱は、3つあります。それは 1、発声の公式 2、音程の公式 3、音楽的な指揮の仕方の公式 そして、一番大事なことは、「音楽は楽しくなければならない」ということです。その ためには、どのような工夫が必要かを参加した皆さんにアドバイスしました。 最後に、高校などで教わるある教科等は、学び終えると一生その教科とのつきあいがなくなることが多いのですが、音楽という教科の価値は、その付き合いの長さにあると確信しています。例えそれがカラオケであっても音楽にかわりありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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