ミクロの世界では思い通りにいかない 憂楽帳:20年前のつかさん
“メキシコ湾BP海底油田事故”に話は飛びます。-----------20年前のつかさん (毎日JP》憂楽帳 から)70年代末に東京で学生生活を送っていた田舎者の私は「熱海殺人事件」の切なさに激しく共感した。都会で孤独に暮らす自分も、故郷で借金を背負って働く親たちも「つか芝居」の登場人物並みに貧しく、いじましかった。 十数年後、学芸記者になって初めて手掛ける著名人インタビューの相手として、本人にお会いした。テーマは戦後45年。西新宿の事務所を訪ねると、作家は日本が45年で貧しさを忘れ、恥を忘れたと語った。それから20年。ネットでつかこうへいさんの死を知った。M新聞東京夕刊(高○さん)-----------では、「熱海殺人事件 つか芝居 ブログ」でネット検索してみましょう。約千件のヒットです。若干引用してみます。○つか「熱海殺人事件 蛍が帰ってくる日」(序論) 2003.01.14 blog di doca3年前のそれと比べると、遊びやギミックがかなり減り、ヘビーなエピソードが増えて、よりプレッシャーがきつくなっているのは間違いない。そんな数あるエピソード自体は、つかフリークからすればさほど目新しいもんでもなく、カレーヒ素混入事件もニッセイもミキハウスも阪神大震災もS少年猟奇殺人も、全部つか芝居で既知のもの。でもでも、それぞれかなり磨きがかけられていて、より、効果的に戯曲に落とし込まれていることが、強く印象に残る。たとえば「二代目はクリスチャン」の時に初めてこれらのエピソードが登場したけれど、あのときは完全に戯曲が良くも悪くも崩壊していた。でも、今回は、驚くべきことに、ちゃんとか細いながらも一本の線、通したもんな、すげー、つか。かといって、この芝居、決して社会派の舞台ではない。一見そう見えるだろうけれど、告発劇でもないの。ここがつか芝居のキモだ。どれだけ実名バンバン出してジャーナリスティックな視点のエピソードが出ようとも、それが論理的に整合性があるかどうか、どこからどこまでが取材に基づくのか、もっとぶっちゃけて言ってしまえば、例えこのエピソードの1から10まで全部ハッタリだったとしても、それが問題ではないんよ、つか芝居では。つかは劇作家として、この今という時代に強い危機感を抱いている。これまでの感覚からはとうてい理解出来ないような事件、猟奇殺人や無差別殺人、親殺し、子殺し、テロルに原発事故などが頻発する世の中で、人としてリアリティを持って幸せを求めることがどんどん困難になっていく、こんな時代。それでもつかは安易に幻想に逃避するのでもなく、諦観に堕落するのでもなく、この時代のリアリティをどこに求めるべきか毅然と身体を張って書いた戯曲こそが「蛍が帰ってくる日」なのだ。-----------「つか芝居」さんには馴染みはありませんが、ブログの皆さんは随分親しいようです。《日日是好日》◎今日のニュース:メキシコ湾の原油流出止まる 2010.07.16こちらの事故のブログを見てみましょう。史上最悪の事故は収束に向かっている様子だ。まだ海底油田の技術が確立していないことが明らかにされたのかも知れない。○海底油田事故 2010.05.16 2時31分 毎日新聞社説: 海洋掘削の拡大は疑問米メキシコ湾の石油掘削施設の爆発事故にともなう原油流出が拡大している。1989年にアラスカ沖で発生したタンカー事故を上回る史上最悪の事故となるのではないかと懸念される。○ISO31000(17) メキシコ湾BP海底油田の爆発漏洩 2010.06.26 田邉康雄のリスクマネジメントリポートその時同時に引用された事故例があった。アラスカ沖におけるエクソンのタンカー、バルティーズの座礁による原油漏洩だ。しかし巨大企業エクソンは補償負担に耐えた。 現在同じような原油漏洩事故が発生している。メキシコ湾におけるBPの海底油田の爆発漏洩だ。「すでにバルディーズ号の8倍の原油が漏洩し、今も漏洩中」と報道されている。 今後発生が予想される巨額の賠償金にBPがどの程度、補償負担に耐えられるだろうか。大手格付け会社の「フィッチ」は15日、BPの格付けを、現在の「AA」から「BBB」に一気に6段階引き下げたと報じられた(日経2010/06/16)。○さて、これからが問題だメキシコ湾原油流出 図解 2010.07.17 北の国から猫と二人で想う事: 史実とりあえず48時間以上バルブを閉めても装置が安全なことは確認できたようだ。今回の成功は海底深部から海底まで高圧で吹きあげている原油の海中への流出(漏出を)止めるのが目的で、今後は2本のパイプで海上の2隻Helix producer 、 Q4000 の原油回収専用タンカーと海上基地(Rig)へ海底まで上昇した原油100%が海上へ送り出される予定。根本的な解決は、海底からの高圧な上昇原油を、横漏れの危険の無い、6000m付近の深いところで止めることBottom Killで、BPの正念場はこれからだろう。今回の作業の図解(上の図)この図には見えないが、破損した油井の上部パイプを切り取り、その上に1段目の装置を乗せた。(図の直結部分)、それから2段目として上の装置を乗せバルブを閉めた。装置の頂上に有る排出口から原油の出ないのを確かめてキャップ(黄色いふた)をかぶせたという風に解釈している。バルブを閉めても頂上から原油が出る場合は洋上からのパイプを差し込んでつなぎ全量回収する準備がされていた。今後は一定の期間、装置が高圧に耐えることが分かったので、恐らく2段目の辺から2本のパイプで海上へ原油を送り出す作業に入る。2010年7月18日:既定の圧力試験期間48時間は過ぎたが、BPは引きつづきバルブを閉めたまま更に24時間圧力試験の監視を続行すると発表。2010年7月19日:BPのエンジニアとしては今の洋上への回収もせずバルブで原油が止まった状態で8月の最終工程、深部での予備抗からのセメント注入に突入するのが理想だが、学者の中から破損した油井近くの海底から別なメタンガスと原油の噴出を確認したと非公式な情報が出ている。また油井自体からの漏れも発見されたようだ。BP側はこれに対しコメントを避けているが、地下のパイプの破損場所から海底に漏出の可能性を否定していない。2010年7月20日:政府側の事故監視機関のタド・アレン氏National Incident Commander Thad Allenによれば見つかった異常は重大なものではないと断定したコメントがあり、科学者から油井から1,9~3,2km離れた海底で見つかった海底の割れ目からのガス(メタン)の漏出は以前からの天然もので、油は目で確認が難しいほどの粒子で以前からみられる自然現象であり油井からは遠く破損油井とは無関係と説明、またBPは海底の油井本体で確認された5か所の泡については、一つは海底からの天然の窒素ガスで、ほかも装置から浸み出している程度で重大な問題にはならないと結論した。次の作業は未確定だが、恐らく装置内のバルブを開き海上への原油送り出し(右下の図)が開始されるだろうと言われている。2010年7月22日:現地21日午後の段階で海底の油井にはバルブを閉めたまま泥を注入するStatic killを行うと決定した。2010年8月3日:海底の油井のバルブは閉めたままで右下図のように破損油井に泥とセメントを注入する作業が始まった。油井の封鎖作業は2段階に分かれ、第1段階として今回着手したのは、泥の大量注入で原油を貯留層まで押し戻すもので、33~61時間を要するという。海底深部予備抗への注入は8月中旬以降の予定。2010年8月4日:泥、セメントを注入するStatic killは成功したとBPが公表。約100日間、500万バレルほどを海中に放出した海底油井の破壊漏出事故は一応の終焉を迎えたようだが、米国側は喜ぶにはまだ早いと慎重で、モニターでの監視を続行し、予備坑道での注入成功に全てをかけているようだ。◎今日の読書 「エレガントな宇宙」 ブライアン・グリーン著さて、今日のお題は「ハイゼンベルクの不確定性原理」です。う~、さむー。 冬ですネェー○ハイゼンベルクの不確定性原理 図解雑学 量子論 佐藤勝彦監修 ナツメ社より(あちらを立てると、こちらが立たず) 電子とは何かを知ろうと思えば、最終的には「観測」という手段に頼らなければならない。平たく言えば、電子の「位置」や「運動の勢い」などを人間の目で確認すると言うことだ。しかし、電子は肉眼では見えないから、なにか間接的な方法で観測するしかない。では、電子にある種の電磁波を当てて、その位置と運動の勢い(運動量=物体の重さ×速さ:p=mv)を測ってみよう。 まず、電子の位置を測定するためには、ガンマ線など波長の短い電磁波を当てる。すると、電子にぶつかった電磁波は、ある方向に跳ね返ってくるので、その方向から電子の位置がわかる。ところが、波長の短い光(ガンマ線)はエネルギーが強いため、電子のほうも飛ばされてしまう。その時、電子がどこへ飛んでいったかまではわからない。つまり、運動量が測定によって変化したせいで、しっかり測れなくなる。 ならば、電子の運動量に影響しないように配慮して、エネルギーの弱い電磁波、つまり長い波長の電磁波を当てる。すると今度は、運動量はよくわかるが、弱いエネルギーの電磁波は電子にちゃんとぶつからないため、位置がはっきりしなくなる。 ミクロの世界では、このように対象となるモノの位置や運動量を同時に正確に計ることはことができない。なぜなら、測定という行為自体が電子の状態に影響を与えてしまうからだ。この結果は、どんなに測定方法や計測機器などを精密にして同じになる。 これがハイゼンベルクの唱えた「不確定性原理」である。そしてこの不確定性原理は、量子論の基本となる考え方であり、また量子論が到達した結論のひとつなのだ。 --☆--☆--☆--やはり、ここでも原子や電子の大きさがネックになっている。ミクロの世界では思い通りにいかない。ちなみに、原子の大きさは、1cmの1億分の1で、原子核は原子の1万分の1の大きさです。なお、電子は質量と体積を持つフェルミ粒子ですので質量と体積がありますが、質量は測定できますが、体積を測定することはできていません。電子の質量 9.1093897×10-31(kg)陽子の質量 1.67262158 ×10-27(kg)中性子の質量 1.67492716×10-27(kg)( ^∇^)キャキャキャ下図は、メキシコ湾BP海底油田の爆発漏洩事故(北の国から猫と二人で想う事 さんから引用)