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カテゴリ:OPERA
東京のオペラの森「オテロ」
Part2 Part1 の続き Atto 3 第3幕 ステージの中央に落ちているゴールデングローブ。オテローはもうリーダーでないということか。 "Continua""Qui trarro Cassio" オテローとイヤーゴ。 「カッシオにぺらぺら話させますから隠れていてください。」 そこへデスデモーナが。 「平静を装ってください。私は隠れていますから。」 退場しようとして立ち止まる。 「ハンカチですからね。」と念を押す。 "Dio ti giocondi, o sposo" デスデモナはオテロにまたカッシオのことを持ち出す。 「お前ハンカチはどうしたんだ!」 「なくしたのよ。」 「あれを失くすと大変だぞ。あれは魔法使いの女が織った特別なものなんだ。今すぐ探せ!」 デスデモナの腕をねじり上げる。 「からかっていらっしゃるんでしょ? カッシオのことをはぐらかしたいのね?」 オテローはデスデモナを娼婦扱いして辱める。デスデモナを無理やり抱きしめて、身体を触ろうとする。デスデモナは走り去る。 "Cassio e la!" イヤーゴが出てくる。 「カッシオが来ました。」 「でかしたぞ!」 "Vieni, l'aura e deserta" " e intanto,giacche non si stanca mai" イヤーゴはカッシオに女の話をさせる。カッシオは誰かが自分の部屋に置いていったハンカチの話をする。イヤーゴはハンカチをひらひらさせて、見ているオテローに見せ付ける。 カッシオは美しいハンカチについてロマンティックに歌う。いい声だな~いっそ、この人がオテローやればよかったのに。でもオテローはリリコではなく、ドラマティコの役。カッシオのソロらしいところはここしかないが、よかった。 "Quent'e il segnale" そこでトランペットが鳴り響いて、ベネチアの使者の到着を告げる。カッシオは去る。このペット最高でした。舞台の下手の袖で吹いていますが、すばらしい! イヤーゴはデスデモーナをベッドの上で絞め殺したらどうかとオテローに言う。 "Il Doge ed il Senato salutano" 人々が現れ、ベネチアの使者が登場する。 バス。 ベネチアの大公からの手紙を読むオテロ。 人事異動になった。 "Messeri! Il Doge --" 「あすからここの総督はカッシオだ!」 カッシオにゴールデングローブを投げ渡すオテロ。 オテロはデスデモナに 「すすり泣く振りをしていろ!」 「私たちはあした発つ。」 使者はびっくりしてオテロに奥方を慰めるように言う。オテロはますます激昂し、デスデモナを殴って、地面に倒れろという。 カッシオはオテロに殴りかかろうとするが、オテロはカッシオを押し戻す。 "A terra! si, nel livido fango" "Quell'innocente un fremito" ここでまた主要キャストの重唱と合唱。 すばらしい。デスデモーナは床に座り込んで歌っている。 オテローは消えている。 "Fuggite!" オテロは人払いをする。 オテロは絶望を歌う。 錯乱し倒れて気を失うオテロ。 イヤーゴは 「この男の頭を踏みつけるのを誰もいまや止められない」と歌う。 人々が歌う。 「ベネツィアの獅子、万歳!」 これはベネツィアに召還されるオテロのことを讃えているのだ。 イヤーゴ「こいつがライオン? まさか。」 笑うイヤーゴ。 Atto 4 第4幕 "Era piu calmo?" エミーリアとデスデモーナ。 正方形のステージの上には薄い布がかけられている。 "Mia madre aveva una povera ancella" "Piangea cantando nell'erma landa" デスデモーナは『柳の歌』を歌いながらその布を剥ぎ取る。 「結婚式のドレスを持ってきて。」 デスデモーナはエミーリアにお別れを言って一人になる。 "Ave Maria,piena di grazia" 「アヴェ マリーア、慈悲深き方」 ここからの『アヴェマリア』がほんとにすばらしくって、涙がにじんできた。すばらしかった。まさに絶唱。 デスデモーナは他人のために祈る。自分のためではなく自分以外の全てのもののために。権力のあるもののために、権力のない者のために。わけへだてがない。キリスト教的な普遍的な愛だ。ここでオテローとデスデモーナの愛の本質がまったく違うものであることが明らかになる。オテローは権力のために戦ってきて、それがすべてだ。しかしデスデモーナは違う。すべてが平等に愛されるべきなのだ。オテローには名誉がすべて。名誉がないなら死んだ方がマシだ。そしてオテローはそういう運命をたどる。 倒れ伏し、そのまま眠ってしまうデスデモナ。 "Chi e la? Otello?" 不気味なコントラバスが響き、オテローがやってくる。 オテローはデスデモーナにキスする。 「誰?」 「オテロ?」 「そうだ(シー)」 "Diceste questa sera le vostre preci?" 「もうお祈りは唱えたか?」 「済んだわ。」 「ざんげしてない罪はないか?」 「ないわ。」 「お前は死ぬんだ」 「カッシオなんか愛してないわ。彼に聞いて。」 「死んださ。」 「死んだ?」 オテロはデスデモナを絞め殺す。 "Aprite! aprite!" エミーリアがやってくる。 「ここを開けて!大変、ロデリーゴをカッシオが殺したわ!」 「カッシオは生きてるのか?」 「生きてるわ。」 「オテロがデスデモーナを殺したわ!」 人々と主要人物がやってくる。 「あんた、デスデモナが浮気をしているというの?」 「そう思ってるさ」 「ハンカチが。」 「ハンカチ? あれはこの人が盗んだのよ!」 驚愕してデスデモーナを床に落してしまうオテロ。 悪行が暴露される。人々はイヤーゴを取り押さえる。 イヤーゴは一人で下手に退場する。 人々(女性のみ)はデスデモーナの亡骸の周りに集まり、彼女を守るようにする。オテローがデスデモーナに近付こうとすると、人々がデスデモナを隠す。真っ赤な手袋で覆う。まるで大量の血のよう。 "Niun mi terma" オテローは自殺を図る。人々は逃げて、デスデモーナを抱えて退場していく。 オテローはたった一人で 「アンコーラ、バチョ」と歌い続ける。しかし誰も聞いていない。オテローは一人で死んでいく。上から緞帳がなぜだか、照明つきで下りてくる。歌っているのに幕はほとんど閉まっている。 全幕了。 カーテンコール。 アタネッリとストヤノヴァにはやはり盛大な拍手とブラボー。 指揮者が出てきて、最後に演出家が出てきたとき、ブーイングがおこった。 若干1名だと思うが。さもありなんだとは思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年03月26日 13時57分21秒
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