スカラ座日本公演2009
VERDI : AIDA
DAY2
2009年9月6日
東京・渋谷・NHKホール
すばらしかったです!
バレンボイムさん
熱演
合唱が見事
歌手は特に主役の4人
ラダメス、アイーダ、アムネリス、アモナズロ
が良かった。
圧巻の他を寄せ付けないすばらしさだったのがアイーダ役のウルマナ!
彼女の歌唱は本当に本当にすばらしかった。
何もかもが完璧な歌唱。
ラダメスのボータは生で聴くのを待ち焦がれていたテノール。
すばらしく美しい声だった。
最初のチェレステ・アイーダの最後の高音が出なくて
「やっちまった…」感が冒頭から漂ったものの
そこ以外は(最高音以外は)実にすばらしかったです
グバノヴァは急きょの登板とは思えないすばらしい出来。
きっともともと準備していたんでしょうね
ただし体のサイズが前者2人と比べて小柄なのでアムネリスに見えなかった。
ホアン・ポンスの存在感とオーラ、演技力はすさまじい。
男では一番拍手だった。
でももうお年なのでつらいところもあった。
この演出はゼッフィレッリで、スカラ座2006年初演
昨年新国立劇場でやったのと同じ演出のはずなのだが
ところどころ違ったかと思う。
まず新国立では終始うっとおしい薄幕がかかっていて舞台がよく見えないようにセットされていた。
その薄幕はなくってクリアによく見えた。これは良かった。
しかし第4幕の地下の墓の場面、新国立は墓場がせりあがってくるというものすごいことがあったのだがそれがなかった。残念!
なんか新国立の演出の細かい部分を大ざっぱに豪華にしてみましたという変化だったかと。
とにかく豪華の一言のセット。
耳だけでなく目でも堪能できた舞台だった。
第1幕
第1場
神殿
ランフィスが告げる、エチオピアを攻める司令官の神託が下った。
ラダメスは自分だったらいいのにと歌う
ラダメスは小山のような体型のヨハン・ボータ。
衣裳が衣装なので現代のかっこうよりは体型が目立たないのでグッド。
柔らかく優しく上品な声。
ヴェルヴェットのような声。
世界最高レベルの声だ。
ただしこの声がラダメスにあっているかは疑問だが。
ラダメスというと、パヴァロッティ、ベルティ、クーラのようにカーンとした硬質な声が多いよね。
そして「清きアイーダ」を歌いだす。
まだのどが温まっていなかったのか、
高音が苦しげで
一番最後の最高音が出ないという大失態を演じてしまった。
ここは残念だった。
でも舞台は生モノだし。
METの舞台で1オクターブ上げてから半音あげるというエドガルドのアリアで、声が出なかったビリャゾンのようなこともあるわけで。
最高音以外は一貫してすばらしかったボータ。
ウルマナは最高音は細い小声で出すように意識していたのか
まったく失敗はなかった。
アムネリスが登場する。
グバノヴァは実に繊細な歌手でコントロールのできる歌手で
実に声音を使い分けいて見事だった。
ただし小柄なので女王の貫録や威厳は伝わってこない
ブランゲーネとか「下女」系が似合う歌手。
舞台中央でアムネリスに近づくラダメス
っしかしアイーダが現れると思わず動揺して歩み去って
彼女だ!と呟いてしまう
懸念を抱くアムネリス
迫力の三重唱
神官たちが現れる
テノールの伝令が戻ってくる
人びとは戦だ!といきり立つ。
司令官を拝命したラダメス。
人々がいなくなり
残ったアイーダは
リトルナ・ヴィンチトーレ(勝ちて帰れ!)と歌った自分を恥じる
愛と故国の板挟みになっているアイーダ。
第1場了
第2場
神殿
フターの神をたたえる巫女。
巫女は舞台裏で歌っていて
舞台上ではバレエダンサーが演じている。
ここの神官たちの合唱に度肝を抜く
うまい!
ピアニッシモからフォルティッシモへ
表現力といい声質といい
すごくうまい~
神官の恐ろしさが表現しつくされていた
ラダメス
に首に鎖を巻き腕にワッカをまく巫女たち
最後に「神様」が空中浮揚する
戦に出る前の儀式
第2幕
アムネリスの部屋
女性たちがうじゃうじゃいる。
アムネリスは牛の2頭立てのファニーなベッドに座っている。
宝飾品を身につける。
ヴィエニ…!
と愛の思いを歌う
奴隷の子供たちの乱入に場がなごむ
アイーダが出てくる
他の女性たちはアイーダを嫌っている。
敵国人だから
人払いをしてアムネリスはアイーダを罠にかける
ラダメスは死んだのよ!
動揺するアイーダに
ラダメスは生きてるわ
狂喜するアイーダ
(わかりやすすぎ…)
あんたはライバルよ!
憐れみ下さい
私にはもう愛しかないのです
あなたには権力があるでしょう?
怒るアムネリス
凱旋の声が聞こえてくる
第2幕第2場
凱旋
ここのスペクタクルが最大の見せ場。
音楽的にも。
この場だけをわくわくして待った。
王がお出ましになる
民衆は一目見ようと集まってくる
舞台はすごいことになってる
ごっちゃごっちゃでゼフィレリってすごくセットをこれでもかと
しかも巨大なのを 置くのが好きで
空中には金色の棒がたくさん吊るしてあって
極楽のような景色になっている
バレエシーン
ここも楽しみにしていました。
ここの女性のソリストに驚愕
体がまず普通じゃない。
小さい頭にボンキュッボンのスレンダー・グラマラス
足が180度以上、200度開く
ひょええ~
ハンサムな男性ソリストのヴォルピンテスタもすごい肉体で
書いたみたいな本物の筋肉
バレエ踊るには筋肉つきすぎってぐらいボディビルダー。
彼もがんばっていた
迫力のあったバレエシーンに熱い拍手。
バレンボイムさんは拍手の途中でも強引に次を始める
兵士たちの凱旋が始まる
セットの最上段に位置するアイーダトランペットが響き渡る
かっこいい~
王様はちょっと声に迫力がなかったものの
アモナズロの登場がすごい迫力で
彼だけ確かに演技が入っていて、真に迫っていた。
迫力のある重唱と合唱にメロメロになる
これこそが世界最高のオペラだ!
Part2 へ続く