Leo Nucci Recital
レオ・ヌッチ
バリトン・リサイタル
2010年12月6日(月)19時
Monday, 6 December 2010 at 7p.m.
東京オペラシティコンサートホール
タケミツメモリアル
Tokyo Opera City Concert Hall
Takemitsu Memorial
ピアノ:パオロ・バッラリン
Piano:Paolo Ballarin
トスティ: 君なんかもう
F.P.Tosti: Non t'amo pi?
ヴェルディ: 乾杯
G.Verdi: Brindisi
レオンカヴァッロ: 4月
R.Leoncavallo: Aprile
~ ピアノ・ソロ ~
ベッリーニ:《清教徒》~ “ああ、永遠におまえを失ってしまった”
V.Bellini:《I Puritani》~ “Ah! Per sempre io ti perdei”
ドニゼッティ:《ポリウート》~ “あなたの美しい面影が”
G.Donizetti:《Poliuto》~ “Di tua beltade immagine”
~ ピアノ・ソロ ~
ロッシーニ:《セビリャの理髪師》~ “私は町の何でも屋”
G.Rossini:《Il Barbiere di Siviglia》~ “Largo al factotum citt?”
後半
ヴェルディ:《ドン・カルロ》~ “終わりの日は来た”
G.Verdi:《Don Carlo》~“Per me giunto ? il d? supremo”
:《仮面舞踏会》~ “お前こそ魂を汚すもの”
:《Un ballo in maschera》~“Eri tu che macchiavi quell'anima”
~ ピアノ・ソロ ~ Medley Il Trovatore
ヴェルディ:《イル・トロヴァトーレ》~ “君の微笑み” → ナブッコ「ユダヤの神よ」に変更
G.Verdi:《Il Trovatore》~ “Il balen del suo sorriso” → Nabucco
:《ラ・トラヴィアータ》~ “プロヴァンスの海と陸”
:《La Traviata》~“Di provenza il mare, il suol”
~ ピアノ・ソロ ~ Medley La Traviata
ヴェルディ:《リゴレット》~ “悪魔め、鬼め”
G.Verdi:《Rigoletto 》~ “Cortigiani, vil razza dannata”
Encore
シチリアの晩鐘より 富を腕に
デ・クルティス 夜の声
アンドレア・シェニエ 「祖国の敵」
Giordano:Andrea Ch?nier
オ-・ソレ・ミオ
***
レオ・ヌッチだった!
(笑)
そのまんまだった。
数年前にチューリヒ歌劇場の来日公演で「椿姫」でパパジェルモンを聞いた。
その時と同じ印象。
攻撃的なバリトン。
非常にドラマティックに歌う。
パワフル。
これがもう68歳とは思えないパワー。
客層は彼と同世代が主流。
日本のオペラファンの主要な年代はやはり60~70代なんだな~と実感。
元気なんだな~
もう歌う前から「ブラーヴォ」だもんね。
I Vespri Siciliani と言って1曲目のアンコールが始まる
2曲目の前に客が声をかけて
Prego!
3曲目
Andrea Ch?nier と呟く
4曲目
ピアニストと顔を見合わせる
じゃあ皆さんいっしょに歌いましょうとアンチョコで日本語を読む
よく聞こえなかった客(?)
Tutti, bene
バリトンのオーソレミオ。
客も大合唱。
終わり。
最初に戻る
1部の1曲目、2曲目は試運転。
ベッリーニの清教徒からエンジン満開。
ベッリーニはヴェルディに似ているよね。
セビリアで客は大受け。
休憩。
しかしこれからが本番。
ヌッチはヴェルディ歌いなのだ。
後半はすべてヴェルディ。
ピアノソロもね。
どれも本当にすばらしかった。
ドン・カルロのロドリーゴが死ぬアリアなんてロドリーゴは若い歌手の役だから舞台ではやってないだろうにお手本のような歌唱。
ドラマチック。
エリ・トゥーは良かった!
憎しみがほとばしり出ている。
そしてプロヴァンス。
これがチューリヒの椿姫でも聞いた。
ぐいぐい押す歌唱。
実はあまり好みではない。
この歌はサイモン・キーンリーサイドもホロストフスキーも同じように歌っていた。
こういうものなのかな。
最後のリゴレットは圧巻だった。
最初の怒り燃えたぎる歌唱から
泣きだして情けにすがる部分。
そして独白のように心情を吐露する部分。
彼は演じ切った。
ブラーヴォ!
大拍手
そしてアンコールになだれこむ。
しかし。
しかしですよ。
私はこれを見るべきじゃなかった。
私は今脳内の95%がジェリコ・ルチッチでできているのです。
違う。
ちが~~~う。
彼はこんな風に歌っていない。
そう思っちゃうんだ。
だからイル・トロヴァトーレのイル・バレン・デル・スオ・ソリーゾがカットされて残念だったが逆に、良かったのかもしれない。
あの美しい歌唱が耳に焼き付いているので
。まあ好みの問題ですが。
本当にすみません。
人間ってわがままですね。
ルチッチに狂ってなければ感動できたかもしれない。
しかし私は熱狂する観客と気持ちは違うところにいた。
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最終更新日
2010年12月06日 23時09分15秒