折江総監督が語るルチアの技巧
藤原ルチアの開演前に折江総監督がレクチャー・トークを行なっている。
途中からお聴きしたので、一部分ご紹介させてください。
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ドニゼッティの
この作品は非常に歌うのが難しく書かれている。
バス(ライモンド)のアリアの最高音は「ファ」
バリトン(エンリーコ)のアリアの最高音は「ソ」
これは滅多にない高さだ。
ルチアの最高音 (High Es)実はドニゼッティは書いてないのです。
当時の初演の歌手が歌った(?)
普通 声楽的には
地声、中音域、高音域と三段階に分かれている。
声の変わり目は、パッサッジオというがとても難しい。
ルチアの場合はこれに加え、超高音というのがある。
テノールの最後のアリア
トンべ
最後の最後で長大なアリアを歌わねばならない。
このアリア
パッサッジオの音域で歌わされる。
これが最も歌手には責め苦なのだ。
嫌な音の連続だ。
さらにここが終わると最高音(H)が出てくる。
この作品
歌い手にとって楽な場面がないんです。
岩田達宗さんの演出について。
岩田さんは 美的感覚が優れた人です。
単純な 抽象的な舞台装置を照明の力で立体的に見せている。
指揮者の菊地さんについて
マエストロ菊地は来年80歳になられる。
伝説のレジェンド。
普通の指揮はこうですけど、
マエストロの渾身の一振りは…
(手ぶりで真似てみせる)
(客笑)
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折江様 ありがとうございます。
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最終更新日
2017年12月12日 22時47分46秒