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カテゴリ:OPERA
「GRIDARE!~I-mai Uepon」 (グリダーレ!イーマイ・ウェポン) 2021年3月31日(水)開場13:30/開演14:00 東京・豊洲シビックセンターホール ●出演 上本訓久(テノール) / 今井俊輔(バリトン) 井向結(ピアノ) / 小林茉莉花(ピアノ) ●演奏曲 「隠れても無駄だアルヴァーロ」(オペラ「運命の力」より) 「馬車だと!?」(オペラ「ラ・ボエーム」より) 「星は光ぬ」(オペラ「トスカ」より)「テ・デウム」(オペラ「トスカ」より) ナポリ民謡「彼女に告げて」「カタリ・カタリ」「帰れソレントへ」 他 *** 噂のヴォーカルユニット グリダーレのコンサートに行ってきました。 熱い! 目の周りに星が飛ぶほどの熱唱とレガート! 上本さん命を大事にしてください。 超強烈なスピント・テノールにぶっ飛びでした。 ドラマチックバリトンの今井さんもすごい! 前半はイタリアオペラの役になりきった演唱。後半は低音のセクシーな魅力を発揮。トークもすばらしく抜群のバランス感覚でした。 お疲れ様でした。 この二人ならではのヴェルディ後期の重量級作品の重唱は本当に聴きものです。 特にオテロの復讐の二重唱 日本にそうそう歌えるコンビはいないのでとても堪能しました!全幕で見たいです! ピアノの井向結さん、小林茉莉花さんも熱演で2人をサポート。 *** ※トークはメモをもとに記述。 プッチーニ『ラ・ボエーム』から 第4幕冒頭シーン 二重唱 ♪馬車だって? In un coupé?... O Mimì, tu più non torni La Bohème ロドルフォ:上本訓久 マルチェッロ:今井俊輔 ※マルチェッロのFachは lyric baritone です。 実際の二人の仲の良さが浮き彫りになるような会話。 恋人と別れてから数月 淋しさを感じつつも強がっている口喧嘩 ガラス張りの舞台いっぱいに歩き回る二人。 ロドルフォ:ムゼッタに会ったよ。 «Non batte o non lo sento 毛皮のコートで心臓の音も聴こえないってさ。 Non batte? Bene! マルチェッロ:鼓動してないって? そりゃいい Io pur vidi 俺も見たよ。 ロドルフォ:ムゼッタか? マルチェッロ:ミミだよ。 Mimì. ミ・ミ・だ・よ 囁く。この言い方がもう!超笑える。ロドルフォをギャフンと言わせようと仕返しするマルチェッロ。 二重唱 O Mimì tu più non torni Io non so come sia 終わって淋しさにしんみりするはずが笑いが止まらない二人。アドリブならではの楽しさ。 今井俊輔さんトーク「3曲続けてお送りします。グリダーレらしい命を削った魂の叫びを届けていきたい。(上本訓久さんに)マイクの持ち方!」 と突っ込む。 (上本訓久氏はトークの時、マイクの一番下を持ってアゴに先端部を当ててしゃべっている。w) レオンカヴァッロ『道化師』より プロローゴ Pagliacci - Si può? (Prologo) トニオ:今井俊輔 ※トニオのFachは、dramatic baritone です。 重厚な声が役に合っている。 ハハハハ! 高笑い レガート 人の2倍伸ばす。 高音の張りがすさまじい! プッチーニ『トゥーランドット』より ♪誰も寝てはならぬ Nessun Dorma - Turandot - Puccini カラフ:上本訓久 超強烈なスピント!まさにカラフの声。 Vincero の高音Hも強い! すごい‼︎ ジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』から ♪祖国の敵 "Nemico della Patria" Andrea Chenier カルロ・ジェラール:今井俊輔 ※カルロ・ジェラールのFachはドラマチック・バリトンです。 歌詞を熟知したオペラティックな演唱に魅せられる。 Un dì m'era di gioia 左の拳を握って見下ろす。 Gigante mi credea ... Son sempre un servo! E mentre uccido io piango! La coscienza nei cuor ridestar delle genti! 聴かせどころで一段とパワーを増す。このギアチェンジ! E in un sol bacio e abbraccio Bacio のパワーがすさまじい! やっぱり名曲です。 トーク 台本なしの素喋り だんだんわかってきたが、トークは全て今井俊輔さんが回し、ひっぱっていく。上本訓久さんは答えるだけ。いわば突っ込みとボケの関係。 上本訓久さんはイタリア語で思考しているのか。 プッチーニ『トスカ 』から ♪星は光りぬ Puccini: Tosca, "E lucevan le stelle" カヴァラドッシ:上本訓久 分厚い声。カヴァラドッシの声だ。ソット・ヴォーチェやディミヌエンドといった技巧を駆使する。 プッチーニ『トスカ 』から テ・デウム Tosca - Te Deum スカルピア:今井俊輔 ※スカルピアのFachはキャラクター・バリトンです。 すでに役に入りきっている。 上手を向いて立ち スポレッタに言いつける Tre sbirri... Una carrozza 彼女の馬車のあとをつけるのだ。 冷酷な圧政者 正面を向き独白 Va, Tosca! Nel tuo cuor s'annida Scarpia!. ニヤリと酷薄な笑いを浮かべる。 illanguidir con spasimo d'amor, fra le mie braccia 我が身を抱きしめる 手を後ろ手に組む(警察官の所作) Tosca, mi fai dimenticare Iddio! Te aeternum Patrem omnis terra veneratur! 十字を切る 背筋が寒くなる悪役! すばらしい! レオンカヴァッロ『道化師』より ♪衣裳をつけろ Vesti La Giubba Pagliacci カニオ:上本訓久 Eppur è d'uopo... sforzati! Bah! sei tu forse un uom? 笑う Tu se' Pagliaccio! Vesti la giubba Ridi, Pagliaccio, sul tuo amore in franto! Ridi del duol t'avvelena il cor! 超大迫力 パワー!すばらしい。ガラス張りの会場がビリビリと震撼する。 ヴェルディ『運命の力』第4幕 第5場 ♪Invano Alvaro Giuseppe Verdi: La Forza del destino ドン・アルヴァーロ:上本訓久 ドン・カルロ・ディ・ヴァルガス:今井俊輔 Don Carlo di Vargas Fach: Kavalierbariton 二人の魅力が存分に発揮されるシーン 悲劇の運命を背負った男と復讐の鬼と化した男 Invano Alvaro ti celasti al mondo Vissi nel mondo, intendo Lasciatemi. No, no! Le minaccie, i fieri accenti 上本は短調しか歌わない」と今井俊輔さんが言っていた。誰よりもよくこの天衣無縫なテノーレを理解し愛し優しく気遣う男。それが今井俊輔さんです。 上本訓久さんは口を縦に開けた熱唱。ああリチートラがよぎる。 O fratel, pietà, pietà! Che tradita abbandonasti All'infamia, al disonor. L'amo ancora, e s'ella m'ama Più non brama questo cor. Non si placa il mio furore A me un brando! Finalmente! No Ah, segnasti la tua sorte! Morte. 決闘を何度も拒否するその哀切な声と怒りで沸騰する声。すごいです。 後期ヴェルディを歌える二人がここにいます。 ピアノは珍しいFAZIOLI 独特の音ですが 休憩 後半 前半は圧倒的なテンションのオペラパートだったが後半はガラッと変わる。 今井俊輔さん談「多分後半はお客さんも聴きやすい。」 ララ ♪グラナダ ピアノ伴奏は井向結さん、小林茉莉花さんによる連弾です。 二人の伸ばし合戦がすごいです。 ソロパートあって重唱の繰り返し 最後はA? バリトンもです。 今井俊輔「重唱だからいつものバリトンの調ではなく上げた。」 上本訓久「テノールの楽譜の半音下げで歌った。」 アランフェス 今井俊輔 スペイン語歌唱 ラ・クンパルシータ 上本訓久 スペイン語歌唱 タンゴ! めっちゃレガート! オペラ風の演奏。 べサメ・ムーチョ 今井俊輔 スペイン語歌唱 いきなり夜にお酒を飲みながら聴いてる雰囲気に。黒曜石のような低音の魅力。 続いてナポリ民謡パートへ。 今井俊輔「スペイン語はどうですか。 上本訓久「うん 今井俊輔「休めた? 上本訓久「いや高音も出したし休めばいいのに出すからな〜〜(^_^;) ♪帰れソレントへ 上本訓久 最後の高音はHかB? マンマ 今井俊輔 最後の高音はG? イタリア語はやはり歌いやすそうな二人。 カタリ・カタリ 上本訓久 コーレングラート 超有名曲を熱唱。 最後の高音はB?圧倒的に伸ばす! 上本さん歌い終わって星が飛んでいたそう。 まさに命懸けの歌唱。 ♪アル・ディ・ラ 今井俊輔 映画音楽 これすごく良かった。 語りかけるように歌う前半部がとてもセクシーで魅力にあふれている。 今井俊輔さんの表現の幅がすばらしい。 ♪彼女に告げて 上本訓久 これもとてもすばらしい。 トーク 上本訓久「多いんだよ!曲数が。」w いよいよ最後の曲。 ヴェルディ『オテロ』第2幕 第5場から 復讐の二重唱 "Era la notte, Cassio dormia - Si, pel ciel marmoreo giuro!" From: Otello (Giuseppe Verdi) オテロ:上本訓久 イャーゴ:今井俊輔 ※ヤーゴのFachはドラマチック・バリトンです。 Era la notte, Cassio dormìa, gli stavo accanto. ヤーゴがカッシオの夢を語るところから。 ソットヴォーチェの高音の連続 すばらしい! イャーゴは実はドラマチックな声だけでなく高音の技巧も求められる。そこがヴァーグナーと違う。 Ah! Sangue, sangue, sangue! 怒りにたぎるオテロ オテロも輝かしい声の響きが求められる。 Testimon è il Sol ch'io miro Sì, pel ciel marmoreo giuro! Dio vendicator! 二人ともトランペットのような輝かしい大声量で歌いきった。 最高でした。 上本訓久「大変な曲だな。」 アンコール 1 ピアノ連弾 Pf. 井向結さん、小林茉莉花さん ルパンザサードのテーマ 楽しい! ハモリは男2人の重厚な声w 2 コンテ パルティロー Time to say good-bye 驚くべきことにここ イタリア語 と 英語で 歌っていたと思う。 アンコール 3 O sole mio さすがのパワー お疲れ様でした。 魂の叫び ありがとうございました。 ゆっくり休んでください。 参考: 今井俊輔の♪祖国の敵 詳細 バリトンのFach 軽→重 リリック・バリトン→カヴァリエバリトン→Charakterbariton (aka Verdi bariton)→ヘルデンバリトン(≒ドラマチックバリトン) ヘルデンバリトンについて お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月02日 09時35分39秒
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