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カテゴリ:OPERA
写真左から、岩上恵里加 井上元気 小幡淳平 飯塚学 堀越俊成 林眞暎 神田紗央理 萩原紫以佳 辻岡美沙子(文中敬称略) Photo Album Photo: ©Shevaibra, courtesy of the artist M&A企画『ファボリータ』ハイライト ドニゼッティ作曲 イタリア語版 2024年1月26日(金)18時開場 18:15開演 キャスト: アルフォンソ11世 飯塚学 レオノーラ 林眞暎 フェルナンド 堀越俊成 バルダッサーレ 水島正樹→小幡淳平 ドン・ガスパーロ 井上元気 イネス 神田紗央理 合唱 辻岡美沙子 萩原紫以佳 ピアノ 岩上恵里加 構成☆☆ 1.2幕:ほぼカットなし 3幕:前半のバリトンのアリアとメゾのアリアのみ 4幕:テノールのアリアとメゾとテノールのフィナーレのduetto M&A企画株式会社 ✉️ adlibitumopera@gmail.com *** なかなか日本で上演されない名作をすばらしいキャストが上演するということで大期待だった。 ハイライトながら要所を押さえ、しかも大胆な現代への読み替えで上演された。 こういう料理は座長のバリトン飯塚学さんのお得意技。 幕毎に読み替えられたストーリーが語られわかりやすくする工夫をしていました。 この少人数で、コンチェルタートまでしっかりあってすごいパワーで圧倒されました。 ピアニストはいつもすばらしい岩上恵里加さん👍。音楽的でパワフル。デュナーミクのある演奏でした。 歌手は皆すばらしいのですが、 題名役のレオノーラの林眞暎さんがすばらしい声と演技で魅了しました。 スレンダーボディでボディコンシャスの緑のドレスが似合ってました。 フェルナンドの堀越さんは驚き!なんとスピントのフェルナンドを聴かせてくれました。 アクートで出すHigh CisもHigh Cなど高音も全て見事ですばらしいテノールの出現に柴田さんも大喜びでしたw(ここは町田ではありませんがw 演技も入り込んでいて激情家のフェルナンドを表現していてすばらしかったです。 そしてアルフォンソの座長、飯塚学さん。 分厚い密度の濃い圧倒的な声で、レガートも見事でした。 カヴァリエ・バリトンですばらしい声でした。 あれだけ日本語を喋っていながら、イタリア語にすぐ切り替えられるのも驚きでした。 バルダッサールの小幡さんは、本番の数日前にジャンプ・インしたのですが、完璧暗譜で驚きでした。プロフォンドの圧倒的な声で見事でした。 *** La Favorita (Donizetti) FACH Leonor de Guzman: Dramatic Mezzo Dramatic Mezzo:Flexible but metallic voice with a dark timbre which carries strongly over a large orchestra. Range from G below middle C to high Bflat Arias: O mio Fernando) - from Act III Range: 3B - 5A Ferdinand Fernand: tenor Fach: tenor leggiero Arias: Una vergine, un angel di Dio - from Act I, scene 1. Range: 3E - 5C#/Db Si, che un tuo solo accento - from Act I, scene 2. Range: 3E - 4A Spirto gentil - from Act IV. Range: 3G - 5C Alfonso XI : baritone Fach: Lyric Baritone Arias: Vien Leonora, a piedi tuoi from Act II. Range: 3D#/Eb - 4F Baldassare : bass Don Gaspare : tenor Inez : soprano Arias: Dolce zeffiro, il seconda - from Act I, scene 2. Range: 4E - 5A *** 第1幕 第1場 修道士たちの合唱→カット バルダッサーレとフェルナンド フェルナンドはある女性に恋をしてしまったと父の修道院長バルダッサーレに告げる。 バルダッサーレはフェルナンドを自分の後継者とするつもりであったが、聖職者には恋愛は禁物。出ていくよう命じる。 ⇒飯塚氏の読み替え演出では、時代は現代で、国王アルフォンソ11世はマフィアの親分。組織の拡大のために裏で街の教会の神父バルダッサーレと手を組んでいた。 バルダッサーレ:話せ、最後まで言うんだ フェルナンドのアリア Una vergine, un angel di Dio - from Act I, scene 1. Range: 3E - 5C#/Db 最後の、ma quella allo sguardo presente m'è ognor. の ognor で High Cis(5C#)(A-Dur イ長調における) フェルナンドの最初のアリアで、一番高い音が出てくる難曲。音階を上がるようにHigh Cisに到達する。スコアに書かれている。しかし当時の音程はピッチがダダ下がりで、現在よりだいぶ下に下がっている。現代のテノールがこれを歌うのは至難の技だ。 堀越さんはまだ29歳の新進気鋭のテノール。スピントなのだがアクートで出す最高音も完璧ですばらしい!大変な逸材です。 息子の告白に怒る父バルダッサーレ バルダッサーレ:なんだって?お前を後継にするつもりだったのに。 フェルナンド:でも好きなんです。 バルダッサーレ:その女の名前は何と言う? フェルナンド:知らないのです。 フェルナンド: Cara luce, soave conforto バルダッサーレ:おまえなんか出ていけ。勘当だ。 バルダッサーレ小幡さんの深い剣呑なバス声がすばらしいです。 第二場:船着き場? ⇒レオノーラのクラブ イネスと女たち ⇒飯塚氏の読み替え演出では… レオノーラは元女優でクラブのオーナー。アルフォンソの愛人。アルフォンソと結婚できないレオノーラは焦燥感を募らせていた。 レオノーラは自分に恋するフェルナンドを利用し、組織のトップに登ってほしいとけしかける。 イネスのアリア Bei raggi lucenti イネスの神田紗央理さん、すばらしいです。 Dolce zeffiro, il seconda Range: 4E - 5A アップテンポ クラブの女たちとの重唱(本来は合唱とイネス) フェルナンドが来る。フェルナンドは場所がわからないよう目隠しして連れてこられる。 フェルナンド: Messaggera gentil あの方のお名前は? イネス: 秘密です。いらっしゃいましたわ。 レオノーラ登場 レオノーラ: Ah mio bene 愛しい方 フェルナンド:私は家を捨ててきました。 危険とは何ですか? 訊かないでください。 答えられません。 僕は不幸だ! あなたは名誉だけを重んじるのよね だったらこれで (レオノーラはピストルをフェルナンドに握らせる…びっくりの展開です!!! 絶品の二重唱 Compiangere ognora, il mondo ti de'. Ma indarno s'implora pietade di me レオノーラなんという深い声。超素敵です❤ 最後は二人ともHigh Cか? 第2幕 アルカサルの庭園 ガスパロとアルフォンソ ガスパロは大臣。⇒飯塚氏の演出ではヤクザのナンバー2でしょうか? アルフォンソ: Giardini d'Alcazar テッシトゥーラが高いですね。やっぱりこの役はリリックバリトンですね。ドニゼッテイですものね。飯塚さんすばらしいです!師匠そっくりの重い声。レオノーラへの恋心を歌う。 アルフォンソのアリア Vien Leonora, a piedi tuoi Range: 3D#/Eb - 4F お前には玉座も王冠も差しだそう。その代わりにその心をくれ。 アルフォンソのカバレッタ De' nemici tuoi lo sdegno 邪魔するやつらとは徹底的に戦うぞ。おまえとずっと一緒にいたいのだ! まさにすごい歌唱です。 レオノーラ登場 Quando le soglie paterne varcai あなたは私を無理やり… 言うな! 不名誉な愛人にしたのです やめてくれ! la bella è del re 二重唱 アルフォンソ:レオノーラ! In questo suol Se intorno a te più bella レオノーラ: In questo suol s'ammanta la sventur この業界は一見華やかでもその実は地獄ですわ 二重唱 Ah! l'alto amor che nutro in petto in lei diviene sterile affetto ガスパーロがバルダッサーレが乗り込んできたと告げる ガスパーロは美しいリリックテノールの井上元気さん 女たちの悲鳴 バルダッサーレ登場 バルダッサーレは愛人に血道を上げる婿を恫喝する。バルダッサーレの娘はアルフォンソと政略結婚をしているのだ。 バルダッサーレ: Paventa del furor d'un Dio vendicator ここから重唱+合唱のコンチェルタート 美しい!そしてすごい音量!メーターマックス振り切れてます。 バルダッサーレは愛人と別れるよう通告する バルダッサーレ: Alfonso, trema, vedrassi nel regno arder di guerra la face per te 王よ、恐れよ!戦となるぞ! 第3幕 一方組織の中で汚い仕事をして頭角を現したフェルナンド。 ガスパーロはフェルナンドに送ったレオノーラの恋文を入手しアルフォンソに密告する。アルフォンソは手引きしたイネスを捕えさせる。 フェルナンドは褒美としてある女性との結婚を望む。 フェルナンド:名前を知らないんですがあの方です。 アルフォンソ:レオノーラだと? 飯塚氏の演出⇒アルフォンソは計算高い男でレオノーラを結婚させお払い箱にすることでバルダッサーレとの関係回復を企てる。 アルフォンソは一時間後に結婚するよう、レオノーラとフェルナンドに告げる。 アルフォンソ:アリア ⇒三重唱 A tanto amor, Leonora, il tuo risponda アルフォンソ:レオノーラ、彼の愛に応えなさい。 アルフォンソのカデンツァ レオノーラの苦悩。 レオノーラ:不名誉を背負った愛人があんなすばらしい方に嫁ぐなんて…絶対ダメだわ! 私がどんな女かすぐにお里が知れてしまうわ… レオノーラのアリア: O mio Fernando Range: 3B - 5A 神様、私を死をお与えください 超有名曲。すばらしい! カバレッタ Su, crudeli, e chi v'arresta? Maledetta, disperata, non avrà perdono in ciel. 呪われた女、絶望した女。私には死んでも、神様の赦しが与えられることはないのです。 この後のシーンは大幅にカットされ、4幕に続く 原設定では結婚式のシーンがあり、式後に喜ぶフェルナンドは貴族たちに口を効いてもらえない。誰もその理由を言わない。しかし乗り込んできたバルダッサーレにより真実を告げられる。レオノーラは国王の愛人だったのだ。昔は王様がお手付きを部下に下げ渡すことはよくあったと思われるが、純粋なフェルナンドには許しがたいことだった。フェルナンドは剣を王の足元に投げ落とし、侯爵の地位も返上する。 第4幕 ぼろぼろに傷ついたフェルナンド。父の修道院に戻っている。ここで極めつけのすばらしいアリアが披露される。今度はHigh Cへの跳躍がある難曲だ。レッジェーロが歌う曲だが堀越さんはスピント。いったいどうなるのか固唾を呑んで見守る。 Favorita del re! Favorita del re! 王の愛人だなんて…! フェルナンドのアリア: Spirto gentil Range: 3G - 5C ハ長調 Spirto gentil, 優しい心なんて ne' sogni miei brillasti un di 今は持ってない ma ti perdei : fuggi dal cor mentita speme, 希望よ、私の心から消えろ! larve d'amor fuggite insieme. 一緒に愛の幻も消えてくれ! A te d'accanto del genitore scordava il pianto, la patria, il ciel donna sleal; なんて不実な女だ! in tanto amore segnasti il cor あんなに愛していたのに。 d'onta mortal, ahime! ahime! そのお返しは私の心に刻印された死に値する恥辱だった。 Spirto gentil, ne' sogni miei brillasti un di ma ti perdei : fuggi dal cor mentita speme, larve d'amor fuggite insieme. 繰り返し部分の fuggite insieme でHighC カデンツァ部分の fuggite insieme で高音H。 聴かせどころの、HighCへの跳躍もアクートで見事。最後のHも完璧!すばらしい! 何より激した感情での泣きの歌唱、入り込んでの演唱がすばらしい。 フェルナンドのいる教会に何もかも捨ててきたレオノーラがやってくる。 レオノーラはキャスター付きスーツケースを引きずり、ドレスの上にダウンコートを着ている。 お互い顔を見てびっくりする二人。 フェルナンド: tuo nome infame ognor sarà 強靭な歌唱。 レオノーラ: ah! il tuo perdon, solo il perdono io spero Pietoso al par del Nume 神のように慈悲深い方 どうかお慈悲を! フェルナンド: 愛の日々を思い出す 二重唱 フェルナンド: 立ち去れ! レオノーラ: 赦して! フェルナンド: Ah! Leonora… Iddio perdona 神は赦される レオノーラ: あなたはどうなの? フェルナンド: Io t'amo 愛している 最初は怒るフェルナンドだが次第に心が変化し、レオノーラへの愛を取り戻す。 教会の讃美歌が聴こえてくる。 フェルナンドは一緒に逃げようと言う。 レオノーラ:許されて死ぬのね。うれしいわ。 しかしそこでレオノーラの命がつきてしまう。 フェルナンド、亡骸を抱きながら、叫ぶ。 E' spenta 死んでしまった! この叫びがすごい!強靭に高音(High C)に伸ばす!まじか。 終演 すばらしい演唱に圧倒されました Bravi tutti Bravissimi! お疲れ様でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年02月01日 07時57分06秒
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