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2005年09月16日
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カテゴリ:読書日記
ひさしぶりの読み返し。ほとんど忘れていました。初読みと変わらないくらい。

ふらりと読み始めると、鏡花の文章。古典の延長からなる句読点のない語り。(実際の表記には句読点があるけれど)
するすると読めていく心地よいリズム、つらっと読みすすめると、リズムは体に残っているのに文章の意味がわかっていない。あらら、結局何が書いてあったっけ?

立ち止まり、もどり、ときにはいっぺんに2行を読んじゃったり左から右へ文章を拾ったり・・・その文に迷い込むうちに、幾重もの夢のとばりをあけていく・・・

高野聖、これは山奥の魔境にたどり着くまでの道のりがとても好きなのです。草、木、石の息吹と通せんぼの水。蛇が道を遮り、蛭の雨が命を取ろうと降り注ぐ。

「およそ人間が滅びるのは、地球の薄皮が破れて空から火が振るのでもなければ、大海が押被さるのでもない。飛騨国の樹林が蛭になるのが最初で、しまいには皆血と泥の中に筋の黒い虫が泳ぐ」

泉鏡花の怖い描写、私のなかではナンバー2の場面です。グロテスクなのに美しい。(一番は草迷宮の中にある。あそこです、「白い胸」。)

「あれ、くやしい。」とか
「そも、あなた。」とか。
鏡花の世界に出てくる女の人の言葉っておっとりとしてお上品です。読んでるうちに、美人になれるような気がします。





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最終更新日  2005年09月17日 08時05分49秒
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