カテゴリ:読書日記
三浦しをん 新潮文庫
しをんさん、同世代なんだなあ、としみじみ。かつては、就職氷河紀の女子大生だったのよ、ワタクシも。 ゆるい、だらだらとした文学部の学生が、気合入れつつ本気出しつつ、だけどやっぱり自らのプライドにかけゆるゆると、就職活動する物語。 どうせ働くんなら、好きな仕事。 でなければ、長く働ける仕事。 と、思って探したよ、私も。 連戦連敗。 文学部の学生のご他聞に漏れず、私も出版・マスコミ関係を少々回りましたけど、けっこう、ぐしゃぐしゃでしたね。あの世界。 小さな出版社に行くと、男女別々の部屋に通されて、「うちは男女差別あります。女の子は使い捨て。結婚したら、やめてもらいます。」言い切られてびっくりしたことも。 ずっと、だめだだめだと、就職試験に落ち続けると、なんだかとっても落ち込んでしまいます。私、そんなにダメ人間? で、ほんとに嫌になって、就職活動途中で放り投げて、就職浪人することに決めた夏休み。そっからは、卒業論文にいそしんだ記憶しかございません。 周りから見ると、モラトニアムそのものだったかもしれませんが、あれでも必死だったんだよ。両親へ。心配かけて、すみませんでした。 担当教官の「君たちはいい子だ。自分を安売りしないように。」って言葉。ありがとうございました。 さて「格闘する者に○」 デビュー作だけど、上手いです。こなれてます。 少し、誰かに似てる。吉本ばななかな。もうちょっと軽くって、非現実的だけれど。オカルト抜いた吉本ばななって感じ。(なんでその方が非現実的なのかなあ。変なの。) 三浦しをんさんの小説、幻想に寄れば「月魚」真ん中に「むかしのはなし」現実に寄って「格闘する者に○」?この三つしか、読んだこと、ないけれど。 とりあえず、男の人には「格闘する者に○」を薦めます。 だって、主人公可南子が、とってもチャーミングなんですもの。脚がきれいで、老人と恋人同士なのよ。 なんでもない毎日だって、日々これ格闘。明日も、私でいるために。 みつけきれなかったけど。文庫もありますよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年04月03日 23時25分23秒
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