テーマ:幻想的ナ物語ノコトナド(100)
カテゴリ:読書日記
香月日輪 講談社
去年だったか、図書館で小学生の選ぶ「僕の私のおススメの本!」って壁新聞に紹介されていたのが、この本の名を知った最初。 もともと妖怪ものが大好きなので、いつかいつか読もうと思っていたのだけれど、タイトルはんぱに覚えていたので、めぐりあえなかったの。 「幽雅」なんだもんなー。優雅じゃなくて。 両親を亡くして、中学時代はおじ夫婦の家に居候。 どうしても肩身が狭くて、高校進学を機に寮生活に移ろうとしたのに、寮が火事になっちゃった。 もうおじ夫婦の家にはいたくない。 途方にくれる夕士くんの目の前に現れたのが、妖怪アパート。 寮が建て変わるまでの半年間、ここで暮らす。 出てくる妖怪さんたち、かわいいです。妖怪アパートには、基本的に悪い妖怪はこないので。 妖怪アパートには人間もすんでいて、だけどみんな「あいつ、人間なのかなあ?」なんて首傾げてたりもして。 なくて七癖、ここじゃ、八癖。そんな感じ。 「言葉の通じない奴はいるもんだ。話せばわかるなんて、そんなのはきれいごとだ。」 そうだね。架けていけない橋はあるね。相手は人間でも。同じ日本語はなしても。 淡々と投げ出されて、しずかに傷ついた夕士くんにどきりとしました。 わかっていても、傷つくんだ。 なにができたか、どうしても考えてしまうから。 日曜日のあさ9時くらいから、アニメでやったらいいのになー・・・と思いました。 そんな雰囲気なの。 にぎやかに、ほのぼの。それで結構、真正面。 けっこうシリーズが出ているみたいで、今回2巻まで読んでみました。もう2巻ではいやになるくらい夕士くんが周囲から愛されていて笑っちゃったよーん。 親友の長谷くんが、夕士くんダイスキ少年で、とっても過保護です。 「これがワタクシたちの小説ベストセレクション 70」に選ばれたのもわかるような・・・。 でもフツウの本。 愛されて育ったまっとうな人間は、どうやったって、愛されるんだよ。 つらくったって、そのまますくすく成長してね。夕士くん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月02日 08時03分36秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書日記] カテゴリの最新記事
|
|