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2007年05月04日
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カテゴリ:読書日記
佐藤さとる あかね書房



にほんふしぎばなし。
戦乱の世を舞台に天狗の子が空を飛び回る。
天狗の子、九郎丸。
大天狗から笛の修行をするために人の家に暮らすことを命じられ、彼は天狗の里を離れる。
人は九郎丸を天狗に返したくなくて、九郎丸のためを思って天狗のカラス蓑を焼き捨てようとする。
結局うまく焼けなくて九郎丸は半分天狗で半分人の天狗童子になっちゃうんだけど。
その場その場で九郎丸は笑ったり怒ったり。だけど後あとまでは引きずらない。
自分で選んだ場所でも事件でもないけれど、かかわる人の心をまっすぐおもんばかれる子なので、誰も恨まない。

ただ淡々とお話はすすみます。特に大きなクライマックスもなく。
戦乱も彼の横で行われるもの。

主人公は歴史ではないかな、と思いました。
歴史という言葉がおおげさならば、生きていくためには手向かいできない時の流れと言い換えましょうか。

九郎丸は投げやりに流されるのではなく、ただそこでできることを地に足つけて考えている。
流されているようで、でも自分の存在に無自覚になっているわけじゃない。
焼けて小さなものになっても彼は翼を持っていたから。
半分人で半分天狗であることに、誇りを持って空を飛ぶから。舞い降りるため、空を飛ぶ。

それにしても佐藤さとるさんが80歳近くなって、瞳つよく持つこどもの話をまた新しくお書きになるということが、は本当すごいことだと思います。
なんて、しあわせなひとだろう。






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最終更新日  2007年05月05日 09時35分45秒
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