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サンチャゴ巡礼路のロマネスク美術の旅・カミーノ・フランセ・6
5日目 ポンフェラーダ * ヴィラフランカ・デル・ビエルゾ * オ・セブレイロ * サモス * サリア * ポルトマリン * サンチャゴ・デ・コンポステーラ さー今日は私たちの目的地サンチャゴデコンポステーラに到着する日である。 ヴィラフランカ・デル・ビエルゾは11世紀にアルフォンソ6世が造った町でその地にクリュニー派の修道士が巡礼者の為の救罪院やサント・マリー・デ・クリュニー修道院を建設して巡礼者を守った。今でもヴィラフランカ城やロマネスクのサンチャゴ教会がある。残念ながら教会は修復のために閉まっていた。またここには「許しの門」という、かつて巡礼者はたとえサンチャゴにたどり着くことができなくてもここまで来れば神の許しを受けて天国に行くことができると信じた門がある。 巡礼宿 私たちはサンチャゴ教会の近くに巡礼宿があったのでそこに行ってみた。ジェズという名のおじさんがいてとても親切にしてくれた。ここでトイレを借りてコーヒーを飲んで巡礼者印の帆立貝を買って偽巡礼者である私たちは居心地のいい巡礼宿で(ジェズのおかげで)すっかり長居してしまった。 冬のセブレイロ峠 次の目的地はオ・セブレイロ、ここも私がどうしても見学したい所のひとつだった。 巡礼最後の難所といわれるセブレイロ峠(1300m)を越える。といっても私たちはジェラールの運転するバスで難なくオ・セブレイロに到着。雪に覆われたセブレイロ村は中々すてき!写真で見たことのあるケルトの萱葺きの家も雪に覆われて形しかわからない。すぐ前にサンタ・マリア・ラ・レアル教会がある。中に入ってみると工事中だったがそれでも12世紀の聖母子像はみることができた。スペインで見るマリア像はどれも仰々しくってあまり馴染めないがオ・セブレイロの12世紀のマリア様は気品のある姿で心惹かれるものがあった。しかしイザベル女王によって寄進された銀製の聖遺物箱に納められているという奇蹟の聖血を受けた聖杯と聖体は見ることができなかった。どこの地でも聖血と聖体のお話はあるものだ。 オ・セブレイロ 冬の巡礼者 1月の寒い季節なのにそれでも山越えをする数名の巡礼者たちを見かけた。 ポルトマリンの元の村は1962年にダムを建設した為に目の前に広がるベレサール湖の下に眠っている。実際には丘の上に村と二つの教会を村人たちが石を一つ一つ積み上げて再現した新ポルトマリンの町がある。 丘の上には12世紀のロマネスク様式のサン・ニコラス教会がある。正面のタンパン彫刻はキリストと24人の長老が表現されている。巡礼路上の教会の彫刻のなかでも名作のひとつだと言われている。 「あれ、これなーに?」教会の南側門の柱頭彫刻に悪魔に噛み付かれている男の彫刻がおしりを丸出し男性そのものも丸出しにしている。傍にいた峰子さんに「ネエネエこれを見て!」と言うと彼女も覗き込んでカメラをアップにして写真を撮っている。中々おもしろいものを見つけたぞ!中世の彫刻家はきっと面白がりながら仕事をしたに違いない。周りにいた皆もワイワイ言いながら写真を撮っている。 こんなことばかりしてられない、私たちは18時までにサンチャゴに到着したいのだ。緑多いガリシア地方の風景の中を私たちは一路サンチャゴへと走り続けた。 今夜はサンチャゴ教会の後ろ側にあるアルベルゴ・サンフランチェスコに泊まる。昔の修道院を改修してできたホテルである。斬新なつくりになっていて中々いい。 今夜はホテルに紹介されたレストランでの夕食。私たちは夜のサンチャゴを散策しながらレストランへいく。旧市街はお店やレストランで賑わっている。 今夜は何を食べようか?やはり海の幸がいい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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