お店番雑記
草履のこと。 普段履きの草履はひどく消耗します。 続けて履くと傷みの早いのは、革靴と同じですから、 一日履いたら、次の日はお休みさせて、陰干しです。 お店番が愛用している普段履きは三足。 手入れを怠らなければ、それぞれ7~8年は現役でいてくれます。 年末年始の休日を機に草履の総点検をし、 踵のゴムを張り替えるのは年行事になっていますが、 今年は中の一足の鼻緒があまりに惨めに黒ずんで、 いよいよ鼻緒のすげ替えを検討。 これは真田紐に前ちょぼの紅色が大好きでしたので、 同じ鼻緒を探して頂き、ひと月掛けて復活しました。 だいぶくたびれた様子の台や巻きまでは変えられませんが、 鼻緒が新品になったことで、まだまだ履けそうな。 さて本題は・・・ この修理を依頼したときに、見つけてしまった・・・ 歌舞伎の「助六」や「男之助」の隈取を刺繍した鼻緒。 市川家の定紋、三枡文も有りの・・・ こいつぁは春から縁起が良いわぇ・・・?! 今年の「初買い」になったことは、言うまでも有りません。 江戸好みの粋を意識して、黒の台にすげてもらいました。