|
カテゴリ:オーストラリア
西オーストラリアの中西部にあるシャーク湾の奥で、世界で最初に発見された現生のストロマトライトの群体を見ることが出来る。ここは、パースより北へ700Kmほどである。
地球誕生後、最初の生命体は嫌気性バクテリアのような微小生物だったとされている。その時期に、光合成バクテリアが現れ、酸素の生産が始まったのである。。我々を含めた生物が繁栄できる基礎を築いたのは、紛れもなくストロマトライトの基となる光合成バクテリアである。 ストロマトライトは、生きた光合成バクテリアのコロニーが水中で構築したドーム状又は柱状の構造体である。この光合成バクテリアから分泌された粘液に細かい堆積物が海水中の炭酸カルシウムとともに沈着される。そして、奇妙な構造物が出来上がるのである。 ここでは、観察場が整備されていて、指定された場所以外の立ち入りは、原則禁止されている。 過去にこの場所は、馬車による陸揚げが行われていた。その時に、多数のストロマトライトが傷ついたと言う。写真には無いが、所々にその傷跡が残っている。 このバクテリアは、日中は光合成をし、運動性もあるので光を求めて沈着物の表面に現れる。そして、夜間は活動を休止する。この活動の繰り返しによって固い層状構造が形成され、ストロマトライトと呼ばれる生物岩はゆっくりと成長を続けていくのである。 これらの現生ストロマトライトが発見されたのは1950年代であり、それ以前は化石の発見が主であった。最古のストロマトライト化石は、西オーストラリアの35億年前の地層中から発見された。 他にも、西ーストラリアの汽水湖や淡水湖でストロマトライトを見ることが出来る。そして、いまだに解明されていない謎が多く存在する。生命誕生の鍵を、ストロマトライトから見つけ出すことが出来るとも言われている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年07月27日 14時03分09秒
コメント(0) | コメントを書く
[オーストラリア] カテゴリの最新記事
|