毎年、この時期になると思いだすことがある。
それは・・・
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菜翁が旨さんは、1964年(昭和39年)の年賀状を世界で初めてコンピュータ印刷(印字)したことである。
当時のコンピュータは、まだ漢字や平仮名を取り扱うことが出来ない時代であった。
つまり、英字・数字・片カナ文字で印刷(印字)する事しか出来なかった。
また、印刷(印字)できる装置としては、ラインプリンタかコンソールタイプライタしかなく、さらに連続帳票しか扱う事ができなかった。
OKITAC5090コンピュータは、紙テープの読み取り・さん孔機能付きの「OKITYPER」をコンソールタイプライタとして使用していた。
また、当時の年賀状は、コンピュータで印刷するなんてことは、全く想像すらされていなかったので、ましてや連続帳票として扱うことは出来なかった。
ただ、コンソールタイプライタはラインプリンタに比べては一文字づつシリアルに印字することが出来、さらに印字速度が格段に遅かったので、「年賀状」をプラテンに鋏んで注意深く一枚ずつ印刷してみると、かろうじて印刷することが出来そうであった。
そこで、コンソールタイプライタとして使っていた「OKITYPER」で、一枚づつ注意深く年賀状を印刷,というより、印字させた。
これがその「OKITAC5090で印刷(印字)した世界初の年賀状」である。
1964年にコンピュータで印刷(印字)した世界初の年賀状
1964年の年賀状(表)
1964年賀状(表)(裏)
1964年の年賀状を印刷(印字)したOKITYPER
(実は、この写真は後継機で、年賀状を印刷(印字)したOKITYPERはもっとダサイものでした。
OKITYPERは、新宿・横寺町の「旺文社」の向い側に新設された「日本電子頭脳センター」での日本で始めての大規模データ(全国の英検受験者の解答データ)の紙テープへのパンチングにも耐えてくれた優秀な機械でした。)