入賞おめでとうございます!
第23回中央アジア日本語弁論大会でタジキスタン国立言語の3年生シュクロナ・ショディエワが4位になりました。彼女のスピーチ原稿は以下のようです: 「いつまでも友達」でいるために みなさんは、日本という言葉を聞いた時、どんなイメージを持つでしょうか。もちろん、すし、きものなどの日本の伝統文化と車や電気製品などのすぐれた技術だと思います。しかし、それだけではありません。 実は日本はタジキスタンの「昔からの友だち」であり、「新しい友だち」でもあります。日本は昔からタジキスタンを助けてくれました。そして、今も助けてくれています。日本とタジキスタン、この2つの国は遠い場所にあるのに、2つの国の人々の心は近いのです。 みなさん、タジキスタンと関係が深い日本人で「秋野豊さん」という方を知っていますか。秋野さんは「国際連合」の人で1998年にタジキスタンに来ました。彼は日本では、つくば大学の先生でしたが、タジキスタンでは政府の仕事をしていました。そして、外国の友だちといっしょにタジキスタンの平和のために努力しました。秋野さんは政府の仕事だけでなく、人々の先生としてみんなと仲がよくて、体が大きく力も強いので畑の仕事もしました。秋野さんは日本とタジキスタンの関係をよくするために、自分の人生をかけていました。しかし、残念ながらその年の7月、不幸な出来事で亡くなってしまいました。そのとき48歳でした。秋野さんたちの努力のおかげでタジキスタンが平和になり、隣の国のキルギスやウズベキスタンやカザフスタンにとっても良い結果になったことを中央アジアのみなさんにも、ぜひ知ってほしいと思います。 みなさん、今度は私たちがお礼をする番だと思いませんか。私はこう思います。同じ国の中でも私たち日本語を知っている人にしかできないこと、ほかの人にはできないことがあります。タジキスタンの中でも日本について知っている人は多くありません。中国と日本は同じ国だと思っている人もいます。そして日本でも、タジキスタンやキルギスやカザフスタンやウズベキスタンやトルクメニスタンについて知っている人は少ないでしょう。でも、日本語を学んでいる私たちは、自分の国の人々に日本の文化や習慣を伝えることができます。また、日本に行って中央アジアのことを知らせることもできます。 たとえば、私は言語大学を卒業したら、タジク語と日本語の辞書をつくりたいと思っています。そうすれば、日本語を勉強する人も増えるし、日本へ行く人も増えるでしょう。そして、日本からタジキスタンに来る人も増えてくると思います。みなさんも、日本と中央アジアの国々との関係をもっとよくするために何かをしませんか。秋野さんがしてきたように、自分の国のためだけではなく他の国のために何ができるか考えてみませんか。 私たちは、昔の人がしたことと同じことをする必要はありません。私たちがしなければならないのは、日本語だけでなく日本の文化や生活の仕方を一生懸命勉強して自分の国の人に伝え、そして日本人に中央アジアのことを良く知ってもらって、日本と中央アジアとの関係を強くしていくことです。私達と日本が「昔からの友だち」で「新しい友だち」だけでなく「いつまでも友だち」でいられるようにがんばりましょう。