社員の第二の人生まで心を配る社長は「名社長」である。
俸給生活者にとっては、定年は絶対に避けることができない
大きなショックである。
会社側とすれば、退職金とか年金を払えば、規定の上では済む。
しかし、定年になった社員とその家族にはまだ生活がある。
そして、今までとは全く違った条件の元での生活が始まるのだ。
定年社員の第二の人生を考えてやることこそ、
社長として大切なことであるに間違いない。
定年社員の人生といえば、自営組や数少ない悠々自適組を除けば
「再就職」である。
この再就職について面倒をみてやることである。
社員の第二の人生まで心を配る社長は、私の知る限り、
全て「名社長」である。
これは決して偶然ではなく、
真剣に自らの事業に打ち込んでいる間に、
自然に社員の第二の人生まで考えてやるようになるのではないか、
と私には思われる。
(一倉定の社長学 第6巻「内部体勢の確立」より)
終わり