ここまで読まれた方は「宗教弾圧に肯定的」で危険なページのように思われているかもしれません。私は基本的に宗教を信じていませんが、それは確かに宗教に潜む狂気に怖れがあるからかもしれません。ただ人の心を救う宗教に否定的ではありません。特に日本の仏教は(お金の面は別として…これも秀吉の影響が大きいのですが)すばらしい宗教です。単に歴史を冷静に見るときに日本にあっても時の政府と宗教の間に紛争が発生していたという何故か教科書が書きたがらない事象を整理しているだけです。
過去の政府の宗教に対する暴力による弾圧は見習うべきではありません。しかしその一方でその成果を私たちが享受していることを忘れてはいけません。歴史の教科書が宗教に対する弾圧を一方的に「悪」と書く事はいろんな「現在の」政治的背景から仕方がないことですが、特に羽柴秀吉の政治は今の政府よりもはるかに素晴らしい政策ばかりです。実に斬新で画期的、戦国時代を一気に平和な世界に導いたのは類を見ません。判官びいきと言いますが、秀吉が今でも好かれるのは彼の軍事成果によるものではありません。朝鮮出兵までのわずかな期間に行った、今の日本でも引き継がれている刀狩り、検地など政策の素晴らしさに由来するものです。信長による楽市楽座も画期的ですね。
徳川幕府の政策は「明治維新の敗者」であることから不当に卑下される傾向にあります。しかし実際の江戸時代は紛争の少ない平和な時代であったことは事実であり、アジアを壊滅的に占領した西洋の軍隊でさえも日本に攻め入ることができなかったのは徳川の軍備体制によるものであることも確かでした。江戸時代に島原の乱をきっかけとして日本の貿易を限定したことは良いことではなかったと感じていますが、その間、日本が外来生物の侵入から守られたことも確かです。メリットは冷静に肯定しなければいけないと感じています。江戸時代は平和ボケの時代で、黒船と明治維新が成功したのは平和ボケが大きな要因でした。
近年の外来種による日本の自然破壊は残念ですが、日本の古来種が今まで生き残ってきたのは徳川の鎖国の成果を無視できないと感じています。今の私たちは少し自由を誤解しすぎている、江戸時代までの方たちが血を流して保全してきた日本の文化を破壊しているのは私たち世代のような気がしています。