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2006.11.30
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 こうした「文学離れ」が進むと同時に出版界にアメリカ文学偏重が進んできた。文庫の世界でもこの十年、欧州文学の衰えと合わせるように米国文学の台頭が際立ってきた。
 角川文庫の郡司聡さんは「宣伝力、情報量の圧倒的な違い」を挙げる。
「日本の出版社が買い付けに行くフランクフルトのブックフェアでは、常に米国作品が展示面積の大半を占めている。欧州の代理店も米国作品を売り込み、米国以外の国の作品でも、米国で売れたものが紹介される。他の国にも「金の卵」はあるのだろうが、探すのが大変なので、結局、米国作品に傾く」という。
「本の雑誌」発行人の目黒考二さんは、「要因は読者の衰退」と言う。「読書情報はあふれているが、内容は画一的で貧困になっている。読書情報は友人同士の口コミが理想。米国ものに偏るのは、みな情報交換を怠り、映画のヒットやマスコミの話題に流されているからではないか」
 ハリウッド映画の原作がベストセラーになるのも80年代後半からの傾向だ。日米のベストセラーは90年代に入って、トム・クランシー、スティーブン・キング、シドニィ・シェルダンの作品など奇妙なほど一致するようになった。






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Last updated  2006.11.30 21:20:59
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