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テーマ:詩&物語の或る風景(1047)
カテゴリ:貸室あり
「あいつの、金が欲しかった」 キーセンターの店主、杉本良介は、手錠がかかったまま、宮蔵たちに語った。 美雪への傷害容疑で現行犯逮捕となったが、何度か喀血したので、まずは杉本を病院へ搬送することになった。 痛みで動くことができない杉本から、店の中で事情を聞いた。 黙秘しても事は明らかだと、宮蔵が告げたのだ。 本当は、回復してから取り調べをするのだが、今のうちに吐かせたかったのだ。 美雪も病院で診察を受けることになり、車を待っていた。 表では何人もの警官とパトカーが見張り、人だかりから声が聞こえる。 マスコミも来ていた。 「村本総一のか?」 宮蔵が尋ねた。 「弟の俊二…です。小学校で同じクラスだったことがある。たった1年。もっとも、村本君よりは、だいぶ老けて見えるでしょうが…」 「そいつとは仲よかったのか」 山奥が聞いた。 「いや…全然。まず、住んでいる世界が違った。村本は親父が銀行員、母親が教師っていう、なに不自由ない暮らしだ。家政婦もいたんだ。私のところは、父親がアル中の日雇い、母親は逃げた。人にも見せられない、ひしゃげた平屋建ての貸家を、それでも一戸建ての家賃を払って借り、食うや食わずの生活だった。弟たちの面倒を見ながら、部活もできず、修学旅行の積み立てもできず…、給食費さえ払えない月もあった」 杉本良介は、誰の目も見ず語った。 「村本は、いつも友達と一緒だった…。成績はトップで、弱い者には優しくて、生徒の鑑だって、校長が言ってた。将来は、なんにでもなれるとさ。あまりにいい奴なんで、かえって気持ちが悪かった。いちど奴の給食費を盗んでやったよ。なのに、あいつ、しばらく探して『ミツさんが入れ忘れたんだよ』って、直ぐに家に電話して…家政婦に持ってこさせた。私はお育ちが悪いから、ああいう奴を見ると頭にくるんだ。人を疑うことを知らない、天真爛漫さが癪に障った。そして、友達になることもなくクラスが変わった。4年生の時だったから、憶えてもいなかったろうな」 「どうして、彼の財産について知ることができたの?」 美雪が聞いた。 <つづく> ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 今日はヤフーオークション出品無料の日 ![]() しょうがないから、サイト様めぐりをしたり、問屋サイトめぐりをしていました。 冬から売り始めた手芸用ビーズが、ぼちぼち売れはじめたため、これから、もう少し出品する予定です。 いまのところは、完成品より、材料の方が売れます。 業者から仕入れしたアクセサリーよりも、手作り上手な出品者さんがいっぱいいますもんね~ ![]() さて、金曜日は、生協の配達があります。 実家へ取りに行って、箱を持ち上げたら、ズシッと腰 ![]() そんなに、注文したかな ![]() ![]() ぶどうジュースでした。最近、このボトルでくることが多い。 なんか、海外ドラマみたいですね。 この色を見ると、アントシアニンがたっぷり入って、目 ![]() ![]() ラベルには、なにも書いていないんですが・・・。 朝から暖かく、ストーブをつけていない北向きの部屋、「天然の冷蔵庫」に置いてもジュースが冷えないから、ぬるいまま飲みました。 それでも、ほどよく酸味がきいてて、おいしかったです ![]() ![]() BERRI(ベリー)トロピカル果汁100%・2Lボトル1本からこのお値段、組合せだって自由なんです♪... トロピカル果汁も良かったです ![]() 最後に、ゆうべ食べたラーメンをup。 ![]() お店で食べるラーメンが、この頃やたらしょっぱくて、家では薄味にしています。 スープに、作り置きしていたポトフのスープを入れてみると、薄味でもコクがでました ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 23, 2007 05:07:00 PM
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