■此処へ来て■(3174) ■8月の俳句一覧
此処へ来て萩と遊ぶや万葉集ここへきて はぎとあそぶや まんようしゅう(追記1)*萩の字は草カンムリに秋と書くことで分かるように秋の七草の筆頭格。万葉集でも「萩」の歌は141首で第一位、二位の「梅」118首を断然リードしてるそうですね。古くからその風情が愛されてきたってことでしょうね♪≪君たちの恋句ばかりの夜の萩 石田波郷≫(追記2)「平成27年8月の俳句一覧」の「宮日文芸・俳句」8月31日付け選句発表分を追加。■平成27年8月の俳句一覧《平成27年8月》No.3143 (引越しや) 引越しや祝儀賜る屁糞葛 (20150801)No.3144 (たつぷりの) たつぷりのラー油に似たる炎暑かな (20150802)No.3145 (向日葵や) 向日葵や岡本太郎呵呵大笑 (20150803)No.3146 (乾杯の) 乾杯の音頭は待てぬ暑気払 (20150804)No.3147 (茄子漬や) 茄子漬や類稀なるおもてなし (20150805)No.3148 (消防の) 消防の手を焼くがごと夾竹桃 (20150806)No.3149 (うなぎ屋の) うなぎ屋の暖簾をくぐる如くかな (20150807)No.3150 (生きる術) 生きる術吾を学べと青蜥蜴 (20150807)No.3151 (空蝉や) 空蝉やG難度とふ捻り技 (20150808)No.3152 (白玉や) 白玉やつめたき皿の蕩けたる (20150809)No.3153 (くびれにも) くびれにも美形ありなし青瓢 (20150810)No.3154 (千年の) 千年の時世を飛んで蓮の実 (20150811)No.3155 (百日紅) 百日紅帽子と水は欠かすまじ (20150812)No.3156 (どつしりの) どつしりのをんな戦艦おんぶばつた (20150813)No.3157 (じゆるじゆると) じゆるじゆると齧りてをりぬ施餓鬼かな (20150814)No.3158 (迎火を) 迎火を真つ赤に焚いて帰省の児 (20150815)No.3159 (鬼灯や) 鬼灯や鳴らしてやると母の声 (20150816)No.3160 (魂送り) 魂送り化粧道具を持たせけり (20150817)No.3161 (盆休み) 盆休み小人の園に遊びけり (20150818)No.3162 (新涼や) 新涼やゲゲゲの目玉高笑い (20150819)No.3163 (霊峰を) 霊峰を見上ぐれば早や秋の色 (20150820)No.3164 (少年の) 少年の遊び疲れて赤とんぼ (20150821)No.3165 (馬追の) 馬追の声聴きたくて吾の小部屋 (20150822)No.3166 (秋暑し) 秋暑しアジアン料理のピリ辛さ (20150823)No.3167 (束の間の) 束の間の英気養え秋の蝶 (20150824)No.3168 (曝け出す) 曝け出す老いの美醜や茘枝熟る (20150825)No.3169 (千代女てふ) 千代女てふ朝顔咲くは日本の美 (20150826)No.3170 (実椿や) 実椿やアンコ娘の黒き髪 (20150827)No.3171 (めらめらと) めらめらと怨念燃えて曼珠沙華 (20150828)No.3172 (見上ぐれば) 見上ぐれば緑は紅に秋の色 (20150829)No.3173 (式部の実) 式部の実むらさき増してアメジスト (20150830)No.3174 (此処へ来て) 此処へ来て萩と遊ぶや万葉集 (20150831)<まつやま俳句ポスト365>…夏井いつき選 (選句日ベース) (8月24日の週の「まつやま俳句ポスト365」は休載された。)◆兼題:ハンカチ (投句締切 2015/7/22) ・ハンカチを頭に被り応援歌 ・ハンカチの絹地は駄目と言ふ王子 ・ハンカチを扇ぎつ待ちぬ停留所◆兼題: 蟋蟀(投句締切 2015/7/29) ・蟋蟀や蛇口を締めて独り風呂 …(2015/8/13選: 人) ・蟋蟀やお喋り急に静まりぬ ・受け皿に落ちたるフォークちちろ鳴く◆兼題: 桔梗(投句締切 2015/8/5) ・絽綴の自ずと決まり桔梗咲く ・桔梗好きとふ人みんな母似なり ・桔梗の折り目正しき躾かな …(2015/8/20選: 並)<宮日文芸・俳句 / 宮崎日日新聞> ・拡声器迷子を知らす日の盛り ・バス待ちの刻の長さよ白日傘 ・地底の気じわり吸い取る素足かな ・夜の更けて月下美人の吐く妖気 …(福富健男選 2015/8/10 特選) ・菜園のブログ日記や花南瓜 ・碧空に三線響き仏桑花 ・水打つて末広亭の寄せ太鼓 …(本村蠻選 ・布施伊夜子選 2015/8/18 入選) ・存分にドゥユアベスト蝉の殻 ・地の神を崇むる跣足バリの舞 …(福富健男選 2015/8/18 入選) ・追善能終はりしんみり夏の果 ・空蝉や吾の訛りは抜けぬまま ・豪快に描くカンバス揚花火 ・生ぬるき風の重たげ吊忍 ・とつとつと老いの語りや花木槿 …(布施伊夜子選 2015/8/31 入選) ・疎まれし親の小言や生身魂 ・素朴なる婆の訛りやむかご飯 ・陽を浴びて水をごくごく百日紅