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カテゴリ:仕事
「××先生(←私)ですか?私、税理士の△△ですけど、このたびは、◇◇さん(←納税者)を紹介していただき、ありがとうございました。」 突然の電話、聞き覚えのない声、最初、電話取った時は、税務署かと思い、ちょっと引きぎみに電話に出てしまいました(恥ずかしいかった・・・)。 ある納税者を他の先生に紹介したので、そのお礼の電話だった。 実は、記帳を個人の納税者に指導する所(←どこかわかっちゃいますね(笑))で税務相談をした時に、どうしても困っちゃった方がおられました。 アパートと駐車場をお持ちで、不動産所得と年金の申告がある方でした。おばあちゃんでした。 ご主人と二人暮らしということなのですが、二人とも入院中。でも、申告をしなければならない。 子供はいるものの、仕事が忙しいようで、面倒を診てもらえないとか。 で、申告期限が近付くにつれて、気持ち的にも鬱になり、お医者さんに頼みこんで、1日だけ外泊許可をもらって、やっとの思いで、無料相談にやってきたという話でした。 そこの会員ではなかったので、とりあえず入会金を払い、私のブースにやってきたはいいけれど、資料が全然足らない・・・。 本当は、申告書の作成は、自署が基本、だけど、そのおばあさんの病名を聞いたら、こう言っては失礼かもしれないけど、気の毒で、申告書を書いてあげたい衝動に駆られました。 だけど、資料が全然足らない。書きようがない・・・。 そのおばあちゃんの現状から考えたら、自分で申告書を作成するのは、無理。 そして、私はおばあちゃんに、「ここは、記帳や申告書の書き方を指導する所だから、お話を聞く限り、自分で申告書を作って、提出することは無理じゃないかな。ここに入会してお金を払っても、あまり意味がないと思うよ。多少のお金はかかるけど、税理士におうちに来てもらって、申告書の作成を依頼したほうがいいよ。」って。 その当時、私は、既存のお客さんの仕事だけでも、ヒイヒイ言ってたくらいだから、正直なところ、仕事として請けるのは難しい状況。 無責任と思いつつ、その場にあった税理士名簿で、納税者の自宅から近い先生を紹介し、電話するように言いました。 全く面識のない先生を紹介することに躊躇しましたが、納税者の現状を考えると、近くの先生の方がよいかと・・・。 「そこの先生に電話して、請けてもらえなければ、僕が責任とるから、これが僕の事務所の電話番号」と言って、名刺を渡しました。 結局、申告期限の昨日まで、私のところには電話はかかってきませんでした。 そして、今日、冒頭の電話。 その先生から、納税者がとても喜んでおりましたと報告を受け、素直に、よかったなあと・・・。 今年の確定申告期の税務相談を通して、高齢化社会を肌で感じることが多かった。 相談会場まで、足を運べる方はいいけれど、そうでない方も多かったはず。 そんな方ほど、税理士を使ってもらいたい。 税理士って敷居が高いんでしょうか?そのおばあちゃんも、税理士さんって、この時期ものすごく忙しいから、電話したら悪いのでは・・・なんて言っていましたが、そんなことないんです。 商売ですから。 ××会に入って、自分で申告書を作れる方はいいですけど、そこだって、タダじゃないですからねえ。年間で数万円は払うんでしょ?お金払って、間違った指導を受けるくらいだったら、税理士に丸投げしちゃった方がいいのでは?なんて思いますけどね。 ホント、残念だったのは、このおばあちゃんが××会で申告書を作ってもらえると思って、来たということ。 税理士の認知度、一般納税者からしたら、まだまだ、低いのかなあ・・・なんてことも思っちゃいました。
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Last updated
2008.03.19 00:12:21
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