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カテゴリ:仕事
井上雄彦さんの漫画「リアル」。 魂が揺さぶられる漫画だ。 そもそも、読み始めたのは、同じく井上雄彦さんの「バガボンド」が大好きで、並行して連載している「リアル」も読み始めたってことです。 「リアル」は、車いすバスケの話です。 主人公は、3人。 そのうちの一人、バスケ好きだけど、バイクの事故で、高校を中退した「野宮」、高校中退後、何をやってもうまくいかない。将来について、特に目指すものは分らなくても、今現在の自分をしっかりと見つめつつ、邁進する姿には共感する。 性格は、ずぼらながら、自分に正直というか、今風に言う「KY」ってヤツ。 ある意味、そういう性格だから、人の懐に入り込むのが上手だ。 私は、こういう人間に憧れる。思ったことをストレートに訴え、飾ることもない。ある程度、年齢を重ねると、オブラートに包みながら、遠まわしに話をすることが多くなる。 若いから、許されるところはあるだろうし、所詮、漫画の中での話だから、同じような行動を取って、うまくいくとは思わない。 ただ、本音で話できる仲間というか、そういう気を使うことがなく話ができる連中というのは、年々少なくなってきているような感じがする。 これは、仕方のないことです。 学生のころからの仲間でも、置かれている立場も違うし、今現在吸っている空気も違うわけだから・・・。 そういう意味では、同業とは、空気が同じというか、現在の立場が似ているからか、気が合う連中は多い。 本音で語れる仲間もいるしね。 話は、「リアル」に戻す。 現在、週刊ヤングジャンプに連載されているが、毎週掲載というわけではない。 ここら辺の理由は、「にわか井上雄彦ファン」には、よく分りませんが、私の推測では、著者は、週刊では、描くのは、無理と判断しているのでは?と・・・。 「バガボンド」にしても「リアル」にしても、画がものすごくうまい!だから、井上先生の漫画は、画を読む、って言った方がいいかもししれない。 これほどの質の高い画とその内容を、週刊誌で伝えるのは、難しいのでしょう。 私の師?である税理士の先生が、著書で言ってましたが、月刊だったマンガが週刊化されたことにより、そのスピードについていけなくなった漫画家は、多く、そこで淘汰されてしまった。唯一、手塚 治だけが、マンガの週刊化という時代の断層を乗り越えた、といっていた。 出版不況と言われて久しいが、マンガの世界もこの21世紀に、再度、時代の断層が来ていると思わざるを得ない。 読者は、井上先生の作品のようなクオリティーの高いものを求めているような気がする。 同じようなことは、ほかのビジネスでも起きているようだ。 うちのお客さんだった八百屋さんの話を思い出す。 「今の人は、高くていいものを、ちょっとだけ、自分が食べる分だけ買っていく人が多い。こんな高いもの買うんだって、驚くことありますよ。こんなところで・・・」 地域格差なんて言葉も聞くけれど、今、まさに二極化してます。 日常品は、安いものしか求めない、その一方で、とんでもなく高級な装飾品を身に着けていたり・・・。 税理士も同じか? 私は、クオリティーで勝負したいな・・・なんて。
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Last updated
2008.04.15 12:55:58
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