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山形達也85歳の心理学

山形達也85歳の心理学

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2023.11.21
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カテゴリ:友だち
内田 勲さんは学芸大学附属世田谷中学校で私とクラスが違ったので、名前はともかく一年前までは全く知らない人でした。咋2022年6月谷弘志さんの追悼の集まりがあって赤坂の店に早く着いて座っていると、後から入ってきてテーブルの真向かいに座った人がいました。誰だかわからず「あなた誰だっけ?」と声をかけると「内田です」と返事が帰ってきたので「あ、マスク外してみて、、、。」マスクを外した内田さんの顔はすぐに昔の印象に結びつきました。これが内田さんとの初めての会話でした。

2022年の秋にそれまで存続した同期会は解散して、その後は有志の集まりの「童喜会」と変わりました。私はその世話人を志願したので、その後は自然と内田さんにもメイル(もちろん、同期生に送る一斉メイル)で頻繁に連絡するようになりましたが、驚いたことにはメイルを送ると必ず、しかも直ちに内田さんから返事が来るです。忙しいに違いないのに、いつも必ず直ぐにです。

2023年の春からは慶應大学大学院博士課程に入るつもりだと聞いていたので、正月の挨拶では、「頑張れ がんばれ 内田!」と書いて送りました。すると彼は返事の中で、「自分の話し方を、山形さんのように、論理の筋道の通った話し方に、変えるのを目指している」と書いてきたのです。

事務的なメイルを送るだけの約2ヶ月の短い付き合いで、山形は論理の筋道の通った話し方をする、と言われるなんてあり得ないと思いました。理系人間に関する一般的な見方に基づく言葉に思えたのです。それで、ほんとかなと喜ぶよりも単なるリップサービスに聞こえるよ書き送りました。

すると内田さんは、自分の生き方として今まで口先だけのサービスは絶対にするまいと誓い、それを実行してきた、国内外の何万人もの社員をまとめて成果を出し続けるためには、自分がやりたくないことはやらせない、言わない、を守り通してきた、だからあのように書いたのは自分の心情の発露なのだと書いてきました。

私はなぜあのように自分が反応したのかを、自分の生き方を振り返ることで総括しました。そして、元来全くのダメ人間だったけれど、生まれ持った性格に反する懸命の努力をして、色々と学んで人として成長してきたと今は思う、今の自分があるのはほとんどが結婚した(小中高の同期生だった)三枝貞子のおかげだと書きました。

これに対して内田さんは、自分も心情を吐露したけれど、山形も同様に心情を曝け出してくれて嬉しい、さらにいうと、山形に親しみを感じていたのは山形が三枝貞子と結婚していたと知ったからだ、あの三枝さんが選んだ人なら、間違いない男だと直感したことも事実で、確かに短い付き合いだけど、直感が正しかったことを嬉しく思っているという返事でした。

彼の返事は私の琴線に見事に触れました。さすが多くの人の上に立った人です。経営の才能もsることながら、人として実に誠実で見事な人物であることに感銘を受けました。

このような人にこの歳で出会うことができた喜びは大きなものでした。しかし、それをゆっくりと味わう時間もなく内田さんは世を去ってしまいました。短い期間ながら濃い関係を持つことができたことを、喜びと悲しみの綯い交ぜの気持ちで振り返り、還らぬ友を偲んでいます。「自分の国は自分で守る」、そのためには国内にしっかりした「ものづくり」を守り育てることが必要であるという内田さんの信念を多くの人たちが継ぐことを期待します。





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最終更新日  2023.11.22 08:20:43
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