カテゴリ:ドラマ
![]() 江戸幕府3代将軍・徳川家光の時代、 「赤面(あかづら)疱瘡(ほうそう)」と呼ばれる 奇妙な病が日本中に広がっていった。 この病は“若い男子にのみ”感染し、 感染すれば“数日で死に至る”恐ろしい病であった。 対処法も治療法も発見されず、 結果として男子の人口は 女子の1/4にまで激減し、 日本の社会構造は激変した。 男子は希少な種馬として育てられ、 女子はかつての男子の代わりとして 労働力の担い手となり、 あらゆる家業が女から女へと 受け継がれるようになる。 江戸城でも3代将軍家光以降、 将軍職は女子へと引き継がれ、 大奥は将軍の威光の証であるがごとく 希少な男子を囲い、 俗に美男3千人などと称される 男の世界が築かれていくのであった・・・ よしながふみの漫画が 原作のこのドラマ。 かつて民放でドラマ化されたり、 映画化されたり。 なのになんでいまさらまた NHKで ? と、 最初はちょっと否定的に見てたわ。 かつてのドラマや映画が、 結構よかったので、 また映像化する意義が 見いだせなかったのよ。 でも脚本が 森下佳子なのね。 『JIN』とかの森下佳子。 そこはちょっと期待値高い。 ん~。 なんだか複雑な感じで とりあえず見始めたんだけれども、 悪くない。 けど、 尺がたりない ? いや特に、 家光編がね。 家光編はドラマ化されていて、 あのときはワンクール、 フルに使ってた。 でも今回は、 ワンクールで、 家光、綱吉、吉宗と描く。 綱吉と吉宗は 2、3回で描けるだろうけど、 家光は・・・ 内容濃いからなあ。 それでも大事な場面だけは しっかり描いていて、 まあ悪くはないのよ。 悪くはないけど、 もっと丁寧に見たかったかなあ。 アタシ、 家光編が一番好きなんで。 ^ ^; かつての民放のドラマの時は、 家光を多部未華子。 有功を堺雅人が演じてた。 多部ちゃんの、 有功 ! ! ・・・って いとおしげに呼ぶ声が なんとも言えなくてねぇ。 だから 引き裂かれる二人が より一層悲しくて。 NHK版の家光は堀田真由。 そして有功は 福士蒼汰。 原作、 有功はかなりの美僧なんで、 ビジュアル的には 福士蒼汰君はピッタリなんだけれども、 年を重ねてからの有功の苦悩や悟り。 そういうのは 彼では表現できてないなあと。 民放版の堺さんと比べると、 見劣りしちゃうわね。 それに福士くんでは無理だとわかっているから、 原作の設定替えて、 綱吉編の右衛門佐役は、 山本耕史にしたんだわよね ? 右衛門佐、 有功と瓜二つ設定なんだけど。 映画では 堺さん、 演じてるんだけど。 善も悪も 両方演じわけられる役者でないと、 この二役は演じられないわね。 あーでも、 山本耕史と綱吉役の仲里依紗。 良かったわあ。 映画版ではアタシ、 右衛門佐が綱吉を慕っていること、 全然気が付かなかったのよ。 でもNHK版では しっかり伝わってきたわ。 右衛門佐の表情を、 丁寧に拾ってたから。 セリフがなくても、 その表情だけで、 伝わってくる。 綱吉と右衛門佐と。 ふたりの心情を 映画よりも丁寧に描いていた気がする。 綱吉編は NHK版の方が好きかも~。 NHKにしてはかなり攻めた内容で、 ふたりの男を一度に相手する 綱吉の痴態も しっかりと描くし。 そこをきちんと描かないと、 子作りをひたすら求められ続ける 綱吉の悲しみ・苦しみが 伝わらないからね 。 仲里依紗、 渾身の演技だったわね。 将軍とは、 岡場(遊郭)の男より 賤しい女のことじゃ。 ※ 男女逆転の世の中なので、 遊郭にいるのは男 綱吉の魂からの叫びが、 なんとも言えず。 魅せられてしまったわね。 冨永愛のりりしい吉宗も 予想以上に良かったかな。 正直、 冨永さん、 あまり演技力はないと思ってたけど、 (『グランメゾン東京』とか・・・) この役はイメージ的にはまってるわ。 この吉宗、 感情の幅がそんなに広くないからね。 淡々としていて合理的。 本人が自分には何かが欠けているって 言ってるくらいで。 だから冨永さんでも 良かったのかもしれないわね。 感情表現を広くは求められないからね。 でもそれよりなにより、 吉宗の長女、 家重役の三浦透子、 スゲーわ。 しょんべんたらしの 言語不明瞭な家重。 コレを原作に忠実に再現。 すごすぎるっ。 ◎_◎; 彼女の演技力は ただモノではない・・・ 『ドライブ・マイ・カー』は 正直、微妙な映画だと思ったけど、 三浦透子はいいなって思ったんだよね。 華やかだったり、 派手な感じの女優さんではないけど、 しっかりとした演技力を持った、 彼女にしか出せない味のある女優さん。 ・・・って感じ。 この先が楽しみな 女優さんだなあ。 吉宗編、 後半は原作とは違う、 オリジナルな展開も散見。 水野(中島裕翔)が再登場して、 赤面疱瘡の治療薬を求めて奔走したり。 コレ、 家治の時代だったか、 平賀源内がやってたんだけどな。 原作では。 蘭方医の青沼とか 平賀源内のエピソード、 好きなんだけど、 今後ちゃんと描かれるのかなあ。 最初は、 家光・綱吉、吉宗の三篇を描くとだけ 聞いていたけど、 途中から、 全編描くとのアナウンス。 大政奉還まで描く、と。 秋にまた シーズン2を放送するらしいけど、 シーズン3でも4でも やればいいと思うわ。 じっくり描いてほしい。 尺を十分にとって。 11代家斉母のサイコパスぶりとか。 実父から性的虐待を受けていた 13代家定とか。 身代わり和宮と 14代家茂の女同士の友情とか。 それぞれどう描くのか、 この辺はまだ 映像化されていない部分なので、 とても楽しみ♪ 最終回を見て。 青沼が出てきたぁ。 平賀源内も、 黒木も ! ! ! パート2に向けて、 これからのキャラをチラ見させてきたわね ? ^ ^; 予想もしていなかったから、 不意打ちを食らっちゃったわよ。 ドキドキ。 でもハーフ設定の青沼に スウェーデン出身の庭師で、 村雨辰剛という タレントさんを持ってきていて。 『カムカムエヴリバディ』にも 出ていたんだって ? 見ていないので、 この方を知らないんだけれども、 本業・俳優さんではないのよね ? ・・・青沼役って 結構難役だと思うんだけどなあ。 大丈夫かいな。(汗) 金髪碧眼という、 見た目はばっちりなんだけどね。 でも演技力から言って、 城田優あたりでいってほしかったかも・・・ ^ ^; お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 23, 2023 01:18:01 AM
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