『Silent』。
青羽紬(川口春奈)はCDショップでアルバイトとして働く女性。彼女は8年前、一生をかけて愛したいと思えた恋人・佐倉想(目黒連)との別れを経験し、いまだに彼のことを忘れられずにいる。 2人が出会ったのは高校2年の秋のこと。紬が想の声に惹かれたことがきっかけで仲良くなり、お互いに音楽好きということもあり、いつしか恋人同士として付き合うように。しかし卒業後、想は一方的に別れを告げて去ってしまう。そんなある日、紬は街で想を見かけ、実は想が病気で聴力を失っていたという現実を知り・・・てっきり、かつての恋人と再会したヒロインが、今の恋人との間で揺れる話なのかと思ってた。昔の恋人は聴力を失っていて、別れを告げられたのも、知らなかったけどホントはそれが原因で。そんな事実を知ってしまったら、今新しい恋人がいても、さぞかし心が揺れるだろうな、と。しかも今の恋人は、昔の恋人の友人で。ややこやしい、もどかしい、三角関係の展開かなあって。それに障害もののストーリーもくっついてきて・・・障害や病気モノって、それだけでお涙ちょうだいになりがちで、ちょっとずるいよねぇ・・・。そんな風に俗っぽい想像してたんだよね。でも違ったな。そんな俗っぽいドラマじゃなかった。脚本家さん、ゴメンナサイ。^ ^;ヒロインだけでなく、今彼にも、元彼に思いを寄せる聴覚障碍者の女性にも、それからその彼女との過去がある手話教室の講師にも。それからそれから、元彼の家族にも。周囲の人たちに一人一人、丁寧にスポットを当てて描いていく。ちょっと斬新だったわ。斬新だったけど、でもその分、ヒロインと元彼の今を描く時間が減って、ちょっと物足りなさを感じないこともない・・・かな。いや、今彼が自分から身を引いて、ヒロインと元彼がまたともに過ごすようになって。でも元彼・・・想(目黒連)ね。紬(川口春奈)にね、 紬の声が思い出せない。 紬の声が聞きたい。 聞こえないなら 好きにならなければよかった。 …ってね。 言うわけよ。健常者のアタシには、中途失聴者の気持ちはわからないけれど、高校時代の仲間には、ずっと耳のことを内緒にして、交友も断ってきた想。そうやって生きてきたのに、紬に再会して、生き方を変えて、それでよかったって、母親や家族にも伝えて。で、またそれ ?みたいな。前回、明るくなってたじゃん。うまくいってなかったお母さんにも、柔らかく接するようになってたじゃん。 えーでも、 またそんな感じ ?なんかアタシの中では、うまくつながらなくて。唐突に逆戻りした感じ。紬と想に焦点を当てて、もっと深く描いていたら、違ったのかも ?とか思うんだわね。紬の声が聞こえないことの方が、紬と会わないことよりつらいのかな ?昔の聞こえていた時のことを思い出すからなのかな ?でもずっと寄り添っていてくれた生まれつき耳の聞こえない奈々(夏帆)の思いを知ってて、それでも彼女を振って、紬を選んだよね ?声を知らない奈々といればよかったじゃんって、なんか言いたくなる・・・けど、想だってあらためて紬と過ごして知った苦しい思いってことか。まだ聴力を失って数年。後ろを見ずに前を向く・・・境地には至らないのかな。って、健常者のアタシが簡単に言っていいことではないとも思うけど。でも好きな人にあんな風に言って泣かれて、どう答えたらいいか、紬もつらいよね・・・。最後はハッピーエンドを望むんだけれども。でもアタシねぇ。引っかかってるのよねぇ。紬は想の友人の湊斗(鈴鹿央士)と付き合ってて、同棲しようとしていた仲で。つまり、思いっきり深い男女の仲だったわけで、それを承知で想は紬と・・・なわけで。 コレって無理じゃね ?アタシは女だけど、男の想の立場でも無理。友人の女だったわけでしょ。ありていに言っちゃえば。色々こだわっちゃいそーなんだけど…アタシの友人もさ、大昔、元彼の親友とくっついて、結婚したのよね。元彼と別れたすぐ後に。結婚式にその元彼を呼んでたからびっくりよ。まあ同じ職場だから色々あるのかもしれないけど・・・でもねぇ。呼ばれたその元彼がさ、受付時間の終了ギリギリにやってきたのよね。アタシ、受付やってたんだけど。もーねー、ぶっきらぼうのふくれっ面よ。元彼。怖いくらいよ。まあそりゃそーよねぇ・・・それなりに男女の仲だったわけで、そんな女の結婚式に誰が来たいかよねぇ。しかも相手は自分の親友・・・お互い、同じ女のすべてを知っている・・・みたいなの、平気か ?って話。アタシそれ、この想と湊斗にも感じたの。いや想はさ、まだ紬とそーゆー関係ではない ?だとしたらに余計に・・・とか思うんだけど。自分の方が先に付き合っていたのに、別れていた間に友人の方が紬と・・・ってことでしょ。自分とよりずっと深い関係になっていたわけでしょ。これ平気なのかなあ。・・・・・。そんなことより、聞こえる、聞こえないの方が気になる ?のかな。^ ^;紬が住んでいるのって、小田急の世田谷代田駅周辺なのかな。ここで想と再会したから、想も ?長男がさ、大学1,2年の時に、東北沢周辺に住んでいたのよ。世田谷と渋谷と目黒の境目の目黒区に。 下宿紹介してもらうとき、代田の物件もあったわね。だから地名知ってる。行ったことないけど、駅大きいなあって。東北沢より大きくてにぎやかだなあって。ドラマ見て思ったわ。大学に近いから、東北沢を選んだけど、代田も悪くなかったかも。この脚本家さん、若手みたいだけど、坂元裕二氏をリスペクトしてるらしいじゃない ?どこかで読んだんだけど。坂元裕二脚本の映画、『花束みたいな恋をした』は、京王線の明大前駅が舞台になっていて、このドラマでは小田急の世田谷代田駅。言い方悪いけど、真似してるのかな ?場所的にもわりと近いし。人物の喋り方も、ちょっと坂本作品に近かったしなあ。同じ言葉を重ねて言ったり。坂本作品でソレは気にならないんだけど、このドラマではちょっと気になった。正直、くどい・・・苦笑。やっぱ真似なんだよね。オリジナルじゃないから。好きなのはわかるし、あこがれてるんだろうけど、二番煎じは二番煎じでしかない。自分だけの表現を見つけた方がいいのでは ?と、ちょっと思ったかな。最終回を見て。紬と想、ハッピーエンドに終わったのは良いけど、 キスシーンぐらい入れとけや。 と、思ったかな。なんか耳打ちしてるシーン。微妙にキスっぽいとかなんとか ?ネットで見たけど、フツーに入れれば ?と、思う。なんかこの新人脚本家、恋愛は書きたくないそーなので。でも紬と想の関係は恋愛だろー ?だったら・・・ってね。いやべつにアタシも恋愛ものが好きなわけでもないので、アレなんだけど、ただそのこだわりが逆にこだわりすぎに感じるというか、不自然 ?そう感じたの。なんか想がウジウジしすぎてて、イラっとしたなー。最終回も。(苦笑)まあおさまるとこに収まったからいいけど。^ ^;湊斗が奈々と偶然会ったバス停。あれって東北沢 ! ?なんとなく見覚えがある・・・かつての長男の最寄り駅 ! !あのころは工事中だったんで、ちょっと景色も違うけど、面影はある~。録画を止めては、しげしげと東北沢のシーン、見直しちゃった。 ^ ^;