色彩心理で使う言葉の中に、「分母色彩」「分子色彩」ということばがあります。
分母色彩というのは、世界共通の言語になっているような色のことです。例えば、交通信号の赤は、たぶんどの国でも止まれを意味していると思います。
逆に、「分子色彩」とは、その人固有の色の持っている記憶とでもいいましょうか?たとえば、青は一般的には、リラックスできる色ですが、その人が青い洋服を着ているときに、とてもいやなことがあったとすると、その人にとっては青はリラックスできる色ではなくなるわけです。
私自身は、紫色が苦手です。赤紫ならまだよいのですが、紫と青紫は苦手です。
紫は、美空ひばりの晩年が「紫狂い」といわれたほどその色を身につけたといわれています。
紫には、細胞を再生しようとする力があるといわれているので、美空ひばりは、無意識にその色を選んでいたのではないのでしょうか?私の母も、末期がんに侵されていて(まだそのときは知らなかった)撮った写真に黄色のブラウスで、紫色の鳥が柄になっているものを選んでいました。それは、偶然でしょうか?
紫の苦手な私が、歳をとっていくにつれ、紫を選ぶようになるのかがこれから私にとっては興味しんしんです。(写真は、私の色彩についての参考図書です。)